続き。

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住所は間違いなかった。
打ち捨てられて薄汚れてて、むき出しのコンクリートの何もないビルの5階。
窓ガラスは全部割られていた。

いくらオオサカっつっても、こんな場所をオフィスにしたがる奴ぁ居ねえ。
精々が身を隠すためのアジトってなもんだろう。

この時点でおれは、まっとうな仕事なわけがねえって確信した。
そんで、ある程度の覚悟もした。けど、その覚悟も上回る奴がやってきた。

そいつは窓の外から入ってきた。5階だ。5階だった。確かに。
現れたのはスーツを着たガイコツだった。

「あ、どうも。あなたがケナリキさん？わたし、ヘルPです」

そんな風に軽く話しかけてきやがった。

「いやー、モヒカンリーダーさん、残念でしたねえ。
　ヘルピープルにウケそうな見た目してたんですけど、ケガを理由に出演を辞退されまして。
　あなたの資質は申し分ないですよ。なんてったって彼と髪型が同じです！」

「あなたには地獄のヘルＴＶ番組に出演していただきたいのですよ。
　うまくやり遂げれば、あなたの願いを何でも叶えてあげましょう」

おれはつい契約しちまった。
いくら怪しいっつっても、一瞬とは言えおれも亜侠だった男だぜ。
叶えてぇ夢はあったんだよ。

そして気がついたら……地獄に居たんだ。
比喩じゃねえ。そのまんまの意味だ。地獄だ。

そして撮影が始まった。
ヘルＴＶが送る番組、『キルデスビジネス』のな……

こいつでおれは、人生を大きく変えられちまったんだ


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続く。

デカい上に身がしっかり詰まっていて、甘みを感じるほどの濃厚な旨味と香りが口いっぱいに広がる。
しかもそれが二匹である。
喰いきれない程の新鮮なカニ。ここは天国に違いない。
あまりの幸福感に否応なしにテンションが上がる。

深く一礼し、この場を去る

肩パットを木材で補強した。

落ち込む。