ちくわに魂でも取られたのではないかと
錯覚するレベルでちくわにハマってしまった自覚がある。

ちくわ、どこで売ってるかな。
街には置いてるよね、多分。
海際の街ならおいしいちくわ売ってたりしないかな。

聞いた話だと、ちくわの天ぷらって
おうどんに入れると美味しいらしい。
サクサクの衣をサッとつゆに浸して、
食感と、香るお出汁と、やさしい味のちくわを楽しむのだ。
想像するだに素敵。

そばがきちゃん作ってくれないかな。
無理かな。
おうどんだしな。
駄目だろうな。
むしろ口に出したら僕が料理されると思う。
うどんに何の罪があるというんだ。あと僕にも。

というか前々から思ってたんだけど、
どうしてあんなにうどんが嫌いなんだろう。
僕はそばが嫌いとは一言も言ってないんだけど、
『うどん』の一言を出すだけで
蕎麦切り包丁を構えてくるから色々怖くて聞き出せない。

やめて　グルートはやめて　トロイメライもやめて
神鳴フォーリングスターはもっとやめて

まあ、うどんの話さえ出さなければ平和なものだし、
あの子の作るご飯はおいしいし。いい子だし。
僕があの子に対してとやかく言うようなことは何にもないので、
あの子が嫌ってるものを、無理に聞き出すのもよくないだろう。
それでいい。

山の澄んだ空気に、星が一際輝いて見える。
きっと今日のご飯は一段と美味しいだろうなと、僕は思う。