身分的にも上下がありますから、そう考えると相棒というのもあれですね。
主従関係の他に言い表すちょうどいい言葉があればいいのですが…

まあ、見た目で判断してはいけないですよ。私なんて紙防御なので…。
その辺は詳しく分かりませんが、坊っちゃんの力なのか、それとも坊っちゃんがエンブリオの力を引き出すことに優れているのか…
元の世界ではお屋敷での一人息子…絵筆より重いものなんて持ったことがないような生活でしたからね。

この世界で迷子になった時、ですね。数日戻ってきませんでした。最終的に迎えに行きましたが…。
元の世界で迷子になったときはすぐ探しましたね。それぐらい迷子常習犯でした。
今になってやっと迷子にならなくなりました。元の世界に戻っても維持してくれるといいのですが…、
というか勝手にちょろちょろしなければいいんですよね。
アリエスさんは迷子になったりはしないですか？

さあ、どうでしょうかねぇ…。説教ばかりする従者が傍に居るよりのびのびしていらっしゃるんじゃないでしょうか？
行く先々で様々な出会いや、目新しいものがいっぱいありますし、大事にしていたぬいぐるみも話して傍に居るわけですから、そっちの方が楽しいみたいですね。

………あー、坊っちゃんの方が年上でしたか。
走り回ったり、ですか？…ふむ。
アリエスさんは保護者や同行者の方はいらっしゃらないんですか？

…ええ、実はとある呪いのせいでこのような髪の色になってしまったのです。
本当は魔法が使えたのですが、この髪の色になってからは魔法が使えなくなりまして——

…とかだったら面白かったんですけどねぇ。実はただの地毛です。
やっぱり目立ちますかねぇ、この色…。

身体的特徴、ですか。でしたら私も使えておかしくないですよね。…使えないんですけどね。

なるほど。神殿にいらっしゃると言っていましたから、そこで力を使われるんですか？
…癒やしの力、ですね。ありがとうございます。今のところは…大丈夫、ですかね。
大けがをしたときはお願いしたいと思いますが、しないことが一番ですけれどね。

「・・・・好きなヒトに作ってもらったお料理ですかぁ。
ボクが好きな感じのヒトは基本的に料理とかしてるところ見かけないヒトだから・・・うーん。

アリエス君は好きなヒトとか気になってる感じのヒトっているです？？」

「うーん・・・髪の毛爆発してたりくせっ毛ひどいのみたいって言われちゃうとちょっと複雑な気持ちですけど、髪の毛ちゃんと乾かさずにとかして寝て起きたらたぶん、そーゆう寝起きの髪の毛になってると思うですよー。」

「でも、アリエス君が髪の毛梳かしてくれるならちょっと嬉しいかもですよ？」

「・・・・確かに普通なら恥ずかしいと思うのです。

ただ、ボクの場合が生まれて育ったのが山奥の辺境地方で・・・・
川とか滝で同年代の子供と遊ぶときって特に何も気にしなかったのもあってか。単純になんとも思わないレベルに耐性があるというか慣れきってしまっているというか。お風呂もそもそもー・・・うーん。

そもそもボクって今まで水着ってやつ着たことないのですよ。」

「にしても、人気者なヒトって暖気だったり陽気なヒトが多い傾向ですけど。真逆な感じの時もあるみたいです？　
そーゆう場合っていじられやすいヒトって言うみたいですけど。」

「でも、アリエス君の場合は赤い目が青い髪の毛に映える感じもするし、赤い目綺麗でいいなーってボクは思うですよ〜」

「うん、ありがとですよー　ボクの場合この青い目はお父さんとお母さん譲りなんだけど、ボク自身も気に入ってるのですよ〜♪」

「んー、アリエス君が今までどんなことして過ごしてきたとか気になるですけど、アリエス君はボクのことでどんな感じのことを聞いてみたいですか〜？　ボクに答えれる範囲ならなんでも答えちゃうと思うですよっ！」

きゅう、きゅう〜〜〜（ぼくはね、甘いものが好きだよ〜〜〜）

こみつは辛いものが大好物み。

きゅ！？きゅー、きゅうーー（違うよ！？それからね、やっぱりこのぬこは飼い主じゃないよーー）

ぬこが一番の飼み主だと言ってるみ。

きゅう！？きゅうーきゅー、きゅうううー（待って！？ぼくはの生まれはよくわかんないなぁ、ぬこみたいなのはいなかったけれど）

ぬこは世界の旅猫！全世界を回ってるみ。

・・・・

うん、私はちょっと苦手かな。
・・・狭い所は引っ掛かるし。

う、腕が落ち・・・。
・・・でも、やっぱりそう言う事もあるんだよね・・・。

うーん、どうかな・・・。
噂では何か、エンブリオそのものの命がどうとか・・・。

・・・あれ、でもよく考えれば似たような事を最近どこかで聞いたような・・・。

使う側になると、かぁ・・・。

うん、私もちょっと頑張ってみようかな。

シスターマリアはああ見えて事情があるときはこっそり誤魔化してくれることが多いです。私も本当はそれに甘えてばかりではいけないのですけどね。

お、鬼ごっこですか。そんなに元気な方だったのですね。
い、いえ・・・『方』というのもおかしい話ですが。

そうですね。最初何のことかわからずに触られてしまいそうですね。
そういえばうちの教会もこの時期は裏の畑でたくさんカボチャが収穫されると聴きました。やはりそれでジャックオーランタンを作ったりしたそうです。

いやいや、いたいけで可愛らしい少年たちに悪戯などと人聞きの悪い。

……なに、仕返し？ 始まる前から仕返しの話かえ！？
ふふ。面白い、受けて立とう。そうじゃな、こしょぐりかな。その上の段階でも良いぞ。

行き過ぎた科学は魔法と変わらんのと似たようなものじゃろうか。
そこまで凄まじい魔導士なら、何事も自分で片付けた方が早かろうに……。
気まぐれでを起こしたと云われる方が納得いきそうじゃわい。

ふむ。成長期に余計な負荷をかけ過ぎぬように少しづつ、なのじゃろうか。
いやまだ実は少年好きで、第二次性徴に至る前に少しづつ成長を止めていずれ固定せんと企む線は捨てきれぬ。
変態師匠め、けしからんもっとや、……こほん。

うむ、何か目的があるのじゃろうな。しかし、そのままではおぬし、ずっと大人に成れぬままでは？

ふふ。意地悪というというより、愛情表現なのかも知れぬの。
どうやら儂が偏見を強く持ちすぎていたようじゃ。
そなたの属していた神殿は権力や栄誉の象徴ではなく、正しく人々を救い導く為の施設なのじゃな。

好き、か。少し違うな。塵ひとつない純白の世界を信じられぬだけじゃ。儂の経験上、な。
そなたも旅をしてきたなら理解ることもあろう。正義や愛には、常に悪と愛憎が寄り添うことを。
儂が好むのは物語。とても幸せな世界で幸せに暮らしました、なんて話では腹の足しにもならん。

伝染病の施設は別、か。医学知識が発達しており、ある程度の余裕と経済が循環しておる証拠じゃの。
魔術というから原始宗教かと思えばとんでもない。下手な科学より洗練されておるようじゃの。
ますます興味深い。

冠婚葬祭や行政……。もはや神殿というよりも、公共施設といった風体じゃのう。
それぞれに違う神が祀られておるのじゃろうか。それとも、ひとつの神を信奉しておるのかや。

ん？ 爺殿は中央神殿の最高司祭なのか。血も繋がっておるのじゃよな？
どうもそなたの話を聞いておると、神殿が世界の政治を支配しておるようにも聞こえる。
つまりそれは、司祭であると同時に世界の王たる存在でもある、というわけじゃろうか。

魔術は、銃や刀ように取り上げれば一般人に戻せる道具ではない。個人の能力であろ？
暴力を持つ者が権力を握れば、どこかに迫害される弱者が生まれるものでな。
それが無い、少なくとも気づく場所に無いということは、魔術であれ完全に律されていることになる。
はてさて、そこまで人は賢くなれるものかの。ひねくれ者の儂には、それがどうも信じられぬ。

そなたの国ではどうかは知らんが、普通、魔法とは奇跡に準ずる扱いを受ける言葉ぞ。
身体構造など把握せずとも、なんとなく治していまえる者もそれなりにいる。特に神に仕える者に多い。
この前聞いたところでは、学術的な魔法は"魔術"というそうじゃ。まだ儂も勉強中で上手く云えんが。
じゃがそなたらは不思議な力で治しておるのではなく、手順を踏んで治しておるということなのじゃな？

む。国が戦争をしているわけではない？ 他の国同士？
どうもそなたの国、国家というより野戦病院のように思えてきたぞえ。
だが戦争に巻き込まれずに済むだけの武力がある、ということじゃろうし。ますます謎じゃ。

呵々。野生の獣ではないのじゃから、最初はそうじゃろうさ。
されど慣れねば命を救えぬとあらば、慣れるしかない。覚悟を決めるしかない。

そうじゃ、恐れいったか。
と、云いたいとこじゃがの。恐らく、ぬしの考えておる神様とは毛色が違う。
天体や現象を司る神ではなく、地域の安寧と祈りを聞き届けるだけの土着の木っ端神よ。
人喰い鬼などが目立つから魔物と混同されがちじゃが、そも普通の妖怪は聖水を怖がらぬ。

聖人とは奇跡を起こせる、あるいは身に宿している者のことを云うらしい。
訓練で出来る分は差し引くとて、血の純度については奇跡のようなもんじゃろ。
それとも、出生時に何か操作して人為的に血を聖水化させた、とかあるのかや？

//そなたの血は聖水なのであろ？ 儂は悪鬼羅刹ではないのじゃから、害などある筈もない。
とはいえ、ちょっことピリッとするのう。ハバネロソース味じゃろうか。
唾液や汗と混ざれば、甘みもあってちょうど良さそうなのじゃがなぁ。

……良い子じゃ。怖くない、怖くない。

死んだものを色々するのは駄目か。はは、儂の故郷はかなり荒れておったからのう。

ん。いやいや「何でも」ではない。詳しくは省くが、五行相克というて相性があるのじゃ。
そうさな、妖怪とはいわば精霊と魔物の間に位置する存在よ。
器物や動植物などが存在の限界を超えたとき、生まれ変わるもの。化けし物、ともいうな。
ふふ。もしかしたら気づいておらぬだけで、そなたの国にも妖怪はたくさん居たのかも知れぬぞ？

回復だけでは守りきれない、か。……本来、それこそが守りと呼ばれる力であろうに。
重い言葉じゃのう。
だが。そなたの守りたかった相手は、破壊の術を学ぶ姿を喜ぶであろうかの。

む。本当に、さらわれそうになったことはないのか。
ううむ？　しかし師匠は、そなたが自衛出来るように攻撃の魔術を教えたのじゃろう？
自分で守るつもりがあるのならば、教える必要はないではないか。

ますます師匠とやらの目的が解らなくなってきた。本当に道楽だけなのじゃろうか。
そなたが気づいておらぬだけかも知れぬが、あまりにも欲特の気配が無さすぎる。
そうなると、血縁でもないのに、どうしてそこまでしてアリエスを守ろうとしておるのかが気に掛かる。

……それは慣れではない。麻痺というのじゃ。
四六時中見張られておるのじゃぞ？　風呂もトイレも何もかも、じゃ。
そなたは好いた相手に同じようなことをしたいと思うかえ。四六時中監視したいとでも？

ほほう、初めてではないのか。なるほど、道理で反応が良い。
なに、えっちではない。これは本能じゃ。そして浮気でもない。夢じゃ。そう、一夜の夢。
いけないことも、夢の中なら許される。また、思うようにならぬのが夢というものじゃろう？

「ぺーん！」(やっちゃうよー)

やだな〜。

よーし始めますか！

働きたくないでござる〜

んっしゃ、いっちょやったろか！！