『シュウスケ！フィリー！聞こえますか！』

！

わっ！？びっくりした！

あれっ、この声…もしかして大妖精さま！？

『よかった…無事に繋がったようですね。』

驚いたな…何度も呼びかけても声が届かなかったから、困り果てていたところだよ。

『私達も同じでしたわ…ですが、ローバルの気配を追いつづけていたら、偶然あなた達の場所に気づくことができたのです。　メルンテーゼという世界にいるようですね…』

そうなの！急にバイクの操縦が効かなくなって、ここに迷い込んじゃって…

『…ふむ。何らかの力が働いたのかしら…？しかし大変ですわ。実は、そちらに大量のローバルが向かっています！』

ええっ！？ど、どうしよう…！

『残念ながら、あなた達だけでは荷が重い程の規模のようです…ですので、詳しいことをお話したいと思います、今から指定する丘に向かってもらえますか？』

えっ、ここじゃダメなの？

『ええ、そこでしたら、うまくいくはずなのです…シュウスケ。』

ん…なんだい？

『今から一つ装置を送ります。丘に到着したら、それを地面に設置してくださいな。詳しいことはその後で…では、私はこれからやることがありますので、失礼しますわ。2人とも、気を付けて。』

あっ…！大妖精さま！ちょっと待っ…！！

うーん…何やら忙しそうだったね…

残念…報告したいことがあったのに…ね、アステカちゃん！

『なははっ！大妖精の奴も変わっていないようだな！』

『それより、シュウスケ。本当にここからでも魔力を届くのか？大分離れていると思うが…』

大丈夫。場所さえわかっていれば、別世界でも平気なはずだから。　戦闘になったら呼びかけるから、応えてもらえると嬉しいな。

『うむ！今回も任せておくのだ！』

アステカちゃんに会えたことは、また丘に行った時にでも報告すればいいよね！

よーし！そうと決まったら、あらためてしゅっぱつだー！

わあっ！赤い鳥に…タコに……

…あれ、ここって砂地だよね…？

そ、そのはずだけど…

妖精の力がないと戦えない？
へありぃどらいばぁ？

はは、なんだ。戦い方まで似てるんだ。
あたしも、ご主人に力をお渡しして戦ってたよ

ご主人は人にしては信じられないくらいお強かったけどさ、
雑鬼や中鬼はともかく高鬼は理を外れているから。
あたしと、他の二人の力も使って戦ってたんだ。変身はしないけどね

しっかしここまで被るとは…なんだか旦那とは仲良く出来る気がするよ。
同じ風を操る者同士みたいだしね

久しぶりだな……シュウスケ、フィリー。

………ああ、こっちの顔で会うのは初めてだったか。まぁいい。
所詮は布だ…長くは持たん。話は後だ、今の内にコイツをやれ。

案外、ルリアンナさんはああ見えてとんでもない力を秘めてるのかも……？

へぇ、魔力と燃料は別なんですね。魔力だけで動くって訳じゃないんだなぁ……

マシンフェアリーソーン……何だか格好いいです！

言うほど簡単に、っていう訳じゃないんだけどね……とっても大掛かりな装置が必要なの。私が作ったものは、動作も安定してる訳じゃないし……

分かりましたっ。何か分かりましたら、すぐにお伝えしますねっ

えっ！

み、見せて貰ってもいいんですかっ！！

フィリーも、ありがとう
そうね、これから仲間になったっていいんだものね

あはは、シュウスケさんなら大丈夫だよー！
しっかりしてそうだもん！

微妙に上から目線なのね
……でも、シュウスケなら、そういう間違いはしないって信じられる気がするな

ありがとうございます
シュウスケさん、フィリーちゃん！

ええ、何かあったらお互いに助け合っていきましょう
シュウスケもフィリーも、頼りにしてる

うん、みんなでがんばろー！

……って、まずいよ揚羽ちゃん！
合流の時間に遅れちゃいそう！

あ、ほんとだ
そろそろ行かないと間に合わないかもね

ごめんなさい、少し話しすぎちゃったみたい
ほかの仲間を待たせてるから、そろそろ行くね

またね、フィリーちゃん、シュウスケさん！
見かけたら声かけさせてもらいますねっ

人によりけりなのかもしれねえが、
俺ぁ目つき悪いからできるだけ目に力いれねえようにしてるんだが、
普通に話してても怒ってるように思われてること多くてなぁ。

シュウスケも案外知らないうちに目に力はいってんのかもしれねえぜ？

そういうこった。大事なのは気構えってことよ。
特にこんな世界じゃ見た目より中身のほうがことさら見てくれるだろうしな。

しかし、むしろ乗るぐらいでいいんじゃねえか？
俺も学生の頃空手やってたが、声出すのとそうでないとじゃ突き一つ鋭さが変わるからよ。
変身の掛け声ってのは、戦いに臨む合図って思えば突っ立って動き出すより
前のめりに走り出せていいんじゃねえのかね。

脱皮したら強くなって、脱いだ皮もまたローバルに、か……。
増える大元は常に一匹なのに面倒なのが残ってるんじゃそっちに回れわな……。

こういう時頭数が一人、てのはきついもんだな。

……ところでよフィリー、一つ聞いていいか？
いや、理由があるかどうかわかんねえが、なんでローバルも妖精とか神様とかって、
強い奴ほど『ヒトガタ』になるんだ？
なんつうかよ、人の体って人自身からすりゃ言うほど機能的かなって思っちまうことがあってな。

ああ、俺にゃ勿体ない出会いだったよ。
だから思い知らされたよ、人は一人じゃ生きていけねえってな。

案外ローバルも、一人が寂しいから自分の仲間を増やしてんのかも、な。
ま、そればっかりは本人に聞かないと分からねえがよ。

かじりますかこれ。かじってけずってたべますか？

ぬ。わたし、こうみえて18でふ。みあげてしゃべるも、もーなれてます。
みーんな、せがたかいもので。ぴおにははねも、ございませんから。

えと、あやまることはございませんで。おにいさん、やさしいおにいさん。
えばってごめんなさい？　いきなりちかづいてびっくり？

よし…フィリー、ルタちゃん。行くよ！

うん、がんばろうね！

まっかせてー！！

よし…行くぞ！

えっ！このまま戦うの！？

よっしゃーいこう！

なんじゃおぬしら、新入りか？

無謀者が・・・・・

『やったー！わたしたちの大勝利だねっ！』

『えへへ…やったぁ！』

何とかなったみたいだね…二人とも、ありがとう。

あっさり！

よーし！さきへ行こっ！

何が起こるかわからないから、気を付けて進もう。

行けぇ！

「シュースケ、何か見つけたよ！」

「お、よく見つけてきたね、フィリー。」

ん、なんか使えるかな…？

ゲット！

よし…行くよ、フィリー。

おっけー！まっかせてー！

よし…行くぞ！

よろしくお願いします！

デゥエル？いい度胸じゃねーか！

・・・前にもあったな、よろしくだ

・・・さて、相手も成長しているようだが

技の出し合いっこでもしましょーか。でも当てないで下さいね？

さあ、行こう

とりあえずだしておきます