■エクソシストの断片記録Ⅹ

・聖遺物の子の力の伸びは比較的に緩やかになってきた。
　とはいえ一時期の異常成長と比べではあるが。
　だが魔法に対する力や回復に対する力は上がっていると自身で感じる。
　このまま成長し続けたら自分の予想を超えた成長をするのかもしれない。　

・ユニコーンが自ら名乗り出た聖遺物の子の語学に関しては良好。
　元々覚えのいい子ではあったがユニコーンとの相性も良いらしい。
　さすがは天使（風）とユニコーンと言えばいいのだろうか。

・自身の防御を補うものを少し強めにしたく依頼を旅の連れに頼んだ。
　手間を考え作り易いもので構わないと確かに伝えたが予想外の物が渡された。
　河童の甲羅…何故こうなった。
　
・進路を砂漠へ変更。
　今まで過ごしやすい土地に居たせいか少し息苦しく感じるがまだ許容範囲である。
　だが少しばかりコートが暑い。
　とはいえ脱ぐ気はない。

・一揆の方はカッパと巻貝と海蛇と戦闘。
　ついでに試験的に連れに前線を任せ少し下がってみた。
　元々自身は少しリーチに長けた武器な上思った以上に連れの防御も問題なし。
　状況次第だがこのままというのもありかもしれない。

・聖遺物の子が海蛇（パロロコン）を連れてきたので結果的にまた増えた。
　連れもカッパを連れてった様子なのでまた一気に賑やかになった。
　しかし、エンブリオが連れは人外、自身は伝奇上の生物なのはある種の縁なのか。
　


・しかし、見事に目に見える生き物が同じ貝殻なのはなんだろうか。
　美しい貝が3つ綺麗に並ぶとある種不思議でしょうがない。
　中身は真珠かミミックか。
　

何やら声が聞こえる。
そちらを向けば、あなたと、付き添っている少年に向けて好奇の眼差しを向けている人物がいるだろう。
見れば、猫の耳と２本のしっぽを生やした少女のようだった。身軽そうな服装をしている。
もしもあなたが彼女へと視線を向ければ、彼女は気がついて声を掛けるだろう。

そう言ってポーチから１枚の名刺を取り出すとあなたへと差し出した。見れば
『企業の世界：インディストラ
　ディグリース・インダストリー　エミリーディグリース(17)』
と印字されている。分割世界の概念がもしも分かるなら、どうやら彼女は別の世界からやってきた組織の人間だということが判断出来るかもしれない。

要するに商人らしい。たくさんある、とは言っているが彼女の手元には何やら手榴弾が一つと、あとは先程名刺を取り出したベルトポーチくらいしか見当たらない。