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『こんなところかしらね♪なんとなく、わかったかしら？』

物陰から覗きこんでいた私にお母さんが笑いかける。
戦い方を教えてくれる。そう言ったお母さんが実演をして見せてくれた。

『私はこれしか使えませんけれど……ゆえちゃんならもっと器用でしょうから♪』

「そう、なのかな？」

『こんなのは感覚で大丈夫ですわ♪それに……』

そう言いながら私の口元に手を這わせてくる。
そのまま口の中に指を滑らされる。

「ん、ふぁ……ぁー……」

『武器を持つよりも、ゆえちゃんならこの牙の方がいいかもしれませんわね……♪』

犬歯を撫ぜられながら舌を弄ばれる。

『ま、奥の手の方がいいかもしれませんけれど♪』

「ぅー？おふのへ？」

お母さんはくすりと笑いながら弄るのをやめてくれなかった。
そのまま暫く解放されるまで間の抜けた声を上げながら、私は遊ばれていた。



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ナナシは之衣が話す内容に耳を傾ける。
聞いている最中、表情に変化はない。

なんて、少々軽い調子で返すとうぅんと首をひねり、

と、これまた軽い調子で語る。
だがナナシから続けて”二人の関係”が語られることはない。
どうやら親を殺したという之衣にあまり情報を晒すのは危ういのではないかと思っているらしい。

とても警戒しているようだ

そう言って、肩にかけた袋から取り出して見せる。

　　完全に呆れてしまったのか、言っても無駄だと思ったのか
　　それ以上何かを言うつもりは無いようだ

　　名前を聴いて、なるほど、と呟く

　　そちらを向いたまま数歩下がり、貴女から距離を取る

ボンッ！