薪木は乏しく、毛布とは名ばかりの薄布は役立とうという意思も見せない。
吹き抜けるに任せた風から身を隠すための窪地すら、満足に探せたものではない。

大廊下。
冷え切った石くれの感覚にも慣れきって久しい。
食事の都合さえ付けばそうそう悪い環境でもないと思っていた、先日までの自分に恥じ入る。

石造りの壁から伝う冷気は身体をこわばらせ、
硬い石床は脚をさいなむ。
そして、代わり映えのしない風景が心を乾かせる。


私はこんなところまで来て何をやっているのだろう？
心が後ろを向くと、ヒメネスの視線と交わった。

私は……
ヒメネスを守らなくちゃ。

どうも様子がおかしンだよね、アイツ。
ここのところエンブリオ食わせても打ち止め感があるっつかー、純増！って雰囲気しないじゃん。ネ。
新陳代謝が活発になりすぎたかー

いつまでも従順であり続けてくれるなら、別にどんだけ強くなっても困りゃしないのよね。ステキ。

ところでココ、なんだろね？ ヘンなオンナ出過ぎる場所じゃない？
残虐半裸女収容所？