〜前回のあらすじ〜

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＜！＞　唐突ですが、ここから[SummerVacation]編が始まります　＜！＞

　そう、あたし達は海にやってきたッス！

　というのも、道中で”さまーばけーしょん”なるものを
小耳にはさんだことから始まったんスけど、
詳しい話を聞いてみたら　海に行って遊んだり、美味しいものを食べるという
素晴らしいものだったんッス！

これに便乗しない手はない！
そう思ったあたしはクライさんに

などなど、上手く海に行くように仕向けながら”さまーばけーしょん”の魅力を語ったッス。

　そしたら思いの外クライさんもノってくれて、話を聞いてたみんなも一緒に
クライさんの背にのってやって来たわけッス！ふっふっふ…計画通りッス！

　ステフの姉御は「遂にアタイの時代が来たようだ…」と言ってサングラスとビキニでキメて
優雅にビーチベッドに寝そべってるッス。くぅ〜、イカしてるッス！

　クライさんはどうやらこの後行われる”アフタヌーンパレード”ってやつに参加するらしいッスね。
水着とその衣装の両方を兼ねてるセーラー服を着てるッス！
あたしも別段用事は無いッスし、あとでクライさんにどこで参加できるか聞いておくッスかね。

　アルコルさんはビーチパラソルの下で休憩してるッスね。
普段の露出が少ない分、水着姿のアルコルさんは新鮮ッスね！セクシーでかわいいッス！
それにしても肌が白いッス…。パラソルの下で休んでるのを見ると、
日焼けしたくない…というより、もしかした日に弱かったりするんスかね…？
うーん、もしかしてあたし、無理やり連れてきちゃったんスかね…。

　あとでみんなで　ビーチバレーやスイカ割りをして遊ぼうと思ってたッスけど…。
…うん、あとで本人に聞いてみるッス！スイカ割りなら日陰でもできるッスからね！

　しかしやっぱり海に来た以上、まずするべきことは…

……とか何とか。
切実な表情で訴える青年がいたのだそうな。

ミクネのセクハラ攻撃（？）から何とか開放された青年は、自分の両耳を両手でガードしつつ息をつく。
ゾワゾワと背筋が粟立つやら冷や汗がだらだら流れる感覚から開放されたが故の、安堵の溜息だ。

そうこぼせば距離を取りつつ警戒の表情でミクネを見ていたが、しかし。
聞こえた呟きにビクリと身を震わせる。

かと思えば「っていうかだな…」と言葉を続け、

…——「止めろ」とはいえない辺り、押しの弱さを感じさせる発言であった。

目をキラキラさせながら狼を見つめている

少女の手にある弓を見つめてから

（サマバケ企画という事で絵日記のイラストにキャラお借りしました。）

複雑な表情でぼやく青年は、ため息を落としつつもチクチクと縫い針を動かす。
その手際に迷いはなく、どうもこういった作業に手慣れている様子が窺える。

ポツリと、少しだけ作業の手を止め呟くのであった。