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探索58日目 基本行動の宣言を確認しました。 |
Diary |
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◇記 の 復中で 。 ば くお ち下さい。 ■ クレープをつつきながら落ち着かない様子で食堂の入口を見返していると、カタン、と近くで音がした。 意識の外から耳を突く音にびくりと驚き、慌てて振り返ると、先程まで少女が座っていた椅子に今度は老人が腰掛けていた。顔中毛むくじゃらで表情が見えない。金刺繍入りのタキシードを着た佇まいは、紳士的にも威圧的にも感じる。餞は身を強ばらせた。 「なに、嬢ちゃん。そんな怖がる必要はない。同じ客室の者じゃて」 同じ客室? ああそう言えば、と餞は思い至った。確か自分が借りた客室にはあと二人、老人とお付きの女性がいるという話だったか。 よくよく見れば老人の後ろには静かに佇む女性の姿があった。こちらも正装をしているが、老人のような豪奢な意匠は見受けられない。むしろ女性的な華やかさすら廃した機能性重視の服装だった。 お付きの、などと聞いててっきり老人の介助人かと思っていたが、これはどうにも、重役の秘書か警護といった雰囲気だ。餞は考えを改め、しかしまだ確証のない老人の発言に警戒を怠らなかった。 「――確かに、お話は聞いています。中々ご挨拶する機会がなく申し訳ありません」 「そこはお互い様じゃ。昨日は部屋に帰ろうとしたら酒臭くて敵わんかったからのう…」 「!!」 (あ、あの部屋に帰って…? いや、あの時は誰も戻ってきてなかった、はず…。あっでも匂いで気付いて…??) 相手の一言に動揺を隠し切れず、恥ずかしさやら居た堪れなさから思わず顔を背ける餞。その様子に老人は初めてニカッと笑い、 「酒は呑めんが甘いものは好きでのう。そいつ、いらないなら貰ってもいいかね?」 そう言って指さした先にはクレープの皿。餞は呆気に取られて反射的にどうぞと頷くと、老人は待ってましたと言わんばかりに皿を引き寄せると頬張るようにして食べ始めた。 フォークの先でクレープを大きめに切ると、髭だか髪だか分からない顔の下半分から大きく開いた口を覗かせ、ばくりと頬張る。フォークごと食べんとする勢いだった。髭や口周りにクリームが付くのもお構いなしでひたすら食べ続ける。時折手に付いたソースを舐めつつ、しかしあっという間に平らげてしまった。 「うむ、美味いの。ここのコックは中々優秀じゃわい」 満面の笑みを浮かべる老人。しかしながらその行動は恐ろしく子供じみていた。餞は僅か数瞬前に改めた認識を、再度変更せざるを得なくなった。 すると今まで微動だにしなかった後ろの女性が、ナプキン片手に言い放つ。 「全く。子供ではないんですから、食事くらい綺麗になさってください」 「いやいや、ウェリス。こいつは実に素晴らしいクレープでな。誰が食うても夢中になるむぐるぐ――」 「はい、分かりました。ですが先ずその口元を拭きましょう。みっともないですから」 女性は更になにか言おうとする老人を強引に遮り、ナプキンで髭だか髪だかあるいは口元の辺りをごしごし、拭いていく。その姿は介助人でも秘書でもなく、どうにも介護人のように見えた。 全くもって見た目と中身が一致しない二人に対する、再三に渡る認識の再定義に、餞もとうとう混乱し、 「あの、よければもう一つ頼みましょうか、クレープ」 「おお是非お「いいえ、結構です」いした…なんじゃとウェリス!?」 老人が願い出るもお付きの女性が一言で制した。その後の抗議の一切も受け付けず、彼女――ウェリスは餞に対しこう言った。 「この方に餌を与えないでください。つけあがりますから」 あんまりの言い方に餞は驚き、当の老人は怒気を無くしてしまう。 何かフォローを試みようとするも、そもそも老人のことをよく知りもしない餞には掛ける言葉が見つからなかった。口をパクパクさせたままでいると、ウェリスは老人に話を進めるよう促す。 「まあ、なんだ。折角の機会に挨拶をしておこうと思っただけなんじゃが…。わしはワイズマン。こっちはウェリス。そのなんだ、ひとつ宜しく頼む」 なんだかしょんぼりとしてしまった老人、ワイズマンが頭を下げると、餞も釣られて会釈をする。ワイズマンはひとつ溜息をつくと、気持ちを切り替えたのか再びニカッと笑顔をみせて、 「同居人として、短い間だが楽しくやっていこうじゃないか!」 「あ、はい。こちらこそ宜しくお願いします。あの私は――」 「黒襟餞さんですね。記憶しています」 ウェリスが間髪入れずに応え、餞が驚く間もなくワイズマンが説明する。 「こいつは記憶力いいからなあ。乗員の名前と顔は全て頭に入っとるぞ」 「この船の…お客さんもですか?」 頷くワイズマン。豪華客船など足元にも及ばないが、仮にも大陸と群島とを結ぶ連絡船である。その利用者数は一回の渡航で軽く三桁はあるだろう。その全ての、名前と顔を覚えているというのだろうか。それも僅か一晩のうちに。 しかも餞は同室の少女以外に名乗った覚えはない。部屋に名前のプレートがあるわけでもなし、身元が判るような物を無造作に置いておくわけもない。乗客名簿を簡単に部外者へ露呈させようものなら、連絡船などとうの昔に廃業だろう。これ程信用に置いて成り立つ業種もあまり無い。しかし彼女は名前と顔が一致する、という。記憶力よりもその情報源の方が気掛かりだった。 そんな餞の疑念を知ってか知らずか。ウェリスは淡々とした口調で答える。 「勿論です。人を把握するということは、有事の際に力を発揮しますから」 「いやあ単なる趣味さ、こいつの場合。妙に心配性なところがあってのう…。その所為で昨日も――」 「ワイズマン様、その件に関しては日を改めましょう。今は他にすべきことがあります」 ウェリスの言葉に、そうじゃのう…と間延びした返事。あまり、というより全くは気が感じられない。 しばらくの間、何か考える素振りを見せると、ワイズマンはクレープの礼を言って席を立った。 「では嬢ちゃん、食事の席に失礼した。また機会があれば甘いものでも食べよう。今度はわしの奢りでな」 そしてニカッと笑うと、ウェリスと一緒にテーブルを後にした。 餞はといえば、この数分で目まぐるしく飛び交った情報に溺れ、凡そ見当違いな言葉が口を吐いてでた。 「――あ、クレープ注文しなおさなきゃ」 ―――――――切り取り線――――――― ここまでの日記を記憶しますか? [>はい いいえ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ *日記の再開が大変遅れてしまったので、こちらに過去ログを掲載しました。併せてご覧いただけると分かりやすいかと思います。 >http://pixiv.cc/33kudo/archives/3681210.html
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Message |
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【つぶやき】 はな「すみません〜っ!! お返事が遅くなるかと思います〜…」
以下のキャラクターにメッセージを送りました。
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突撃メッセ委員会 |
コミュニティメッセージはコミュニティページで確認できます。 |
島のお肉屋さん |
キョウ(242)からのメッセージ: キョウ「物質転送でデリバリーか、面白そうだね。以前なら―以前の島でなら―僕もできたんだけど」
薬膳師シンクレア(562)からのメッセージ:
レシル(609)からのメッセージ:
レシル「サラミサラミ…(もぐもぐ)」
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-和- 〜みんなで作るお店 いろり庵〜 |
アリッサ(47)からのメッセージ: >ヒカル店主さん アリッサ「お仕事ファイトでっす!」
破戒僧ノルン(204)からのメッセージ:
ティナちゃん「えへへー、ありがとう、エリーちゃん♪」
破戒僧ノルン「炊き出しのおにぎり作るか、みんな水は足りているか?食料も用意してるぞ」
緑眼のカフカヒビキ(790)からのメッセージ:
ビシュク(818)からのメッセージ:
”硝子の扇”エリー(2156)からのメッセージ:
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NANDEMO許可! |
コミュニティメッセージはコミュニティページで確認できます。 |
レンタル宣言 |
コミュニティメッセージはコミュニティページで確認できます。 |
料理は愛情♪ |
コミュニティメッセージはコミュニティページで確認できます。 |
Main |
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技回数の振り分けが確認されませんでした、てきとーに振り分けます。 ハッシュ に技回数を 12 振り分けました! カース に技回数を 11 振り分けました! マッドスカァ に技回数を 7 振り分けました! スローイングメス に技回数を 5 振り分けました! 毒牙 に技回数を 2 振り分けました!
現在の体調は 絶好調♪
【第70回更新からの闘技大会参加メンバー】
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訓練により 料理 のLVが 1 上昇しました!(生産CP - 59 ) 訓練により 軽業 のLVが 1 上昇しました!(戦闘CP - 16 ) 訓練により 薬品作製 のLVが 1 上昇しました!(上位CP - 15 ) 訓練により 軽業 のLVが 1 上昇しました!(戦闘CP - 17 ) 訓練により 軽業 のLVが 1 上昇しました!(戦闘CP - 18 ) 訓練により 薬品作製 のLVが 1 上昇しました!(上位CP - 16 ) 訓練により 軽業 のLVが 1 上昇しました!(戦闘CP - 19 ) 訓練により 医学 のLVが 1 上昇しました!(戦闘CP - 24 )
訓練により 薬品作製 のLVが 1 上昇しました!(上位CP - 17 )
【合言葉&場所チェック】
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声が聞こえる・・・ |
遺跡外では様々な声が飛び交っています! |
Data (第64回 第66回) |
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ENo.757 黒襟 餞 |
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* 単独行動中 * |
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[PL] BBB |
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