ENo.1630 レスティ＝スートルート

【Background】
とある世界に生きていた少年。
少年は物を作る才能に長け、幼いながらも様々な物を作り、造り、創っていった。

ある日、彼の才能に目を付けた『その世界の神』は自身の目的に利用したいと思った。

――しかしその才能を自由に生かしたままでは自分の手に余るかもしれない。
――それに目的達成の際に目立ってしまうのもよろしくない。

そう考えた『その世界の神』は彼に細工を行い、世界において『禁忌なる存在』に変化させた。
そうする事で不自然なく『否定の世界』に送る事ができる。
あの世界なら周りの目に触れる事なく、存分に目的のものを作る事ができるだろう。
もちろん、彼がその域に達する事ができるかどうかは別の話である。

彼に施された細工は三つ。

一つ――過去の記憶を消し当たり障りの無いものに変更する。さらに『何かを作製する』という目的を埋め込む。

二つ――彼の人生を15歳〜25歳の10年に限定し、25歳を迎えた瞬間に自動的に輪廻させるよう、調整。

三つ――輪廻の際は知識のみを引き継ぎ、その間の記憶を抹消するようにシステムを作製。

『その世界の神』の細工は想定通りに働き、彼は輪廻の檻の中でただひたすらに『何か』を創っていった。

そして、彼は62回目の15歳を迎えた――

【Profile】
165cm/60kg

銀色の短い髪に、緩やかな光を秘めた淡い藍の瞳。

名前や性別、外見などは転生の度に異なっており、「転生について理解しそれをその者を識別できる」といった特殊な者でなければ以前の世代と今の世代を結び付けて考えることはほぼないだろう。

性格はのほほんとしており、マイペース。
これまでの輪廻転生の中で自分自身の『輪廻』の事については何となく把握している。
しかし転生前の記憶は無く、また本人に人生観というものが欠如しているため、特に気にする様子はない。

彼は日々をのほほんと生き、様々なものを創れればそれで由としている。

――結局の所、彼は傀儡なのだ。