？？？
	「え～っと。ここ、どこ？」

海面まで上昇し、水平線へ沈む夕日を眺めながら。779号の肩にへばり付いた人形の発した第一声がそれだった。

	フロラン
	「テリメインに存在する７つの海域の一つ、セルリアンである。穏やかな海の別名の通り、年間を通して非常に穏やかな気候であり、バカンスに最適な海と考える」

バカンスという行動は不明だが、斯様な意見が大多数である。779号は稼働開始から現在までこの海域で活動していたため、水平線も時間経過とともに暮れる日もすっかり見慣れた光景だった。 　しかしながら、肩の人形はというと愕然とした様子で口をあんぐりと開けていた。

	？？？
	「すまねえ旦那。ここはどこだ？」

	フロラン
	「テリメインに存在する７つの海域の一つ、セルリアンである。穏やかな」

	？？？
	「いやそうじゃねえ。陸地はどこなんだよ？」

	フロラン
	「周囲3km以内に陸地は存在しない」

	？？？
	「ウソでしょ！？　いやそんな有り得ないはずだしさ！」

	フロラン
	「僕に虚言を発する機能は存在しない。貴様がその様に結論する理由を問う」

	？？？
	「そんなもん当然だよ、だってアタシはトラックに積まれて運ばれて、そのままコンテナごと捨てられたんだから！」

何故か興奮した荒い口調で、人形は早口で捲し立てる。しかし779号は今一つ要領を得ない様子で、人形へと問い返した。

	フロラン
	「貴様に問う。トラックとは何だ？」

	？？？
	「……」

	フロラン
	「……」

	？？？
	「……」

	？？？
	「……マジ？」

	フロラン
	「マジである。トラックとは何だ？」

	？？？
	「すまねえ旦那、あと一個だけ確認させて頂戴な」

	フロラン
	「許可する」

779号の許可に対し、ありがと、と短く答えると、人形は深呼吸……の真似ごとをしてみせた。 　そして意を決し、まっすぐに問いかける。

	？？？
	「今って、西暦何年？」

	フロラン
	「西暦とは何だ？」

即答だった。 ＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝

	？？？
	「捨てられてから目覚めてみたと思ったら、まっさか別の世界だったとはねえ。コイツぁびっくり以外の言葉が見当たんねえよな相棒」

	フロラン
	「「……」」

そんなこんなで海底から謎の人形を回収し、早一週間が経過していた。

謎の人形は、相も変わらず779号の貼り付いていた。 　自在に海中を移動する779号から見る眺めが珍しいのだろうか。何か見かけるものがあば、人形は一人（？）感嘆の声を上げるのだった。 　海底で拾った謎の人形の言を信じるならば、どうやらこの人形はコンテナごと投棄された後に、何らかの要因からこのテリメインに転送されてきたらしい。 　俄かに信じがたい、とばっさり切り捨てるところだが、事実この世界には様々な世界からの来訪者が存在する為、斯様な偶然が発生しても何らおかしくはない。 　それにフロランにしてみれば、それよりも別の問題がある。

	？？？
	「旦那を初めて見たときは、てっきり未来のロボかと思ったくらいだからな～。沈んでから100年位経ってたし、それくらいはありかな～って思ったもんよ」

	フロラン
	「……」

100年も沈んでいた割には、貴様のいたコンテナはあまりにも新し過ぎる、と矛盾を指摘したいとも思うが、フロランは沈黙を選択した。 　たったの一週間であるが、この人形が非常に饒舌、悪く言えば喧しい存在とフロランは認識するに至っていた。 　対話は自己の成長のために必要であはるが、この人形の言葉は過剰に過ぎる。あまりに有用ではない情報の偏りに割くほど、自身の電脳には余裕はないのだ。

	？？？
	「そいや旦那に自己紹介まだしてなかったよな。アタシ、名前はかるゴンってんだ。よろしく」

	フロラン
	「む……承知である。これより貴君の名称をかるゴンと登録し……」

	かるゴン
	「おお、すげすげ！　おい見ろよ、あの魚！　ブリだぜブリ！」

	フロラン
	「貴様の誤りに進言する。あれはシイラである」

	穏やかな海《セルリアン》

穏やかな波、暖かい水温。太陽の光を透かし、キラキラと輝く水中に、
光とともに舞うように鮮やかな熱帯魚達が珊瑚礁に集まる海域。

この世界の窓口である探索者協会からも程近いこの場所は、
色々なところから集まってきたバカンス目的の観光客や、
これから冒険に挑もうとするものたちで賑わっている。

比較的凶暴な生物もいない、穏やかな、冬でも温暖の海である。

遺跡探索

フロランは、この世界の探索者としての一歩を踏み出した。
海底に沈む遺跡の探索——。

誰もがこの海の、この遺跡から冒険の一ページを刻み始める。
とはいえこの辺りはまだまだスタートライン。

もっとこの世界に眠る、謎や宝や未知の生物を目にしたいと願うなら、
このセルリアンの遺跡を抜け、さらなる海域を目指すといいだろう。

海はまだまだ遠く、広がっている。

穏やかな潮の流れに、時に身を任せ、時に原生生物を相手にし、
確実にテリメインの探索へ進んでいたフロランは、
前方に大きな泡に包まれたドーム状の建物を発見した。
近くの岩に、建物の名前が彫られているのを確認できるかもしれない。

	テリメイン最先端探索拠点

……どうやらここが、海底探索協会の最先端拠点らしい。
これよりドームから先は、いよいよ未知なる海域が待っているのだろう。

誰も見たことのない財宝。
誰も発見したことのない未知なる生物、海底遺跡。
己の力をつけるため、願いを叶えるため……。

様々な目的を胸に秘め、各地から集まった探索者たちは旅立っていく。

テリメイン最先端探索拠点は、そんな夢を秘めた冒険者たちに、
最先端のスキルストーンやチューンジェムを揃えて販売している。

この拠点より先は、海底探索者協会の目が届かない海域だ。
【海賊】と呼ばれる者たちに襲われる危険性もあるかもしれない。

未知なる海域へ足を踏み入れる前に、ここで十分に準備をしてもいいだろう。

フロランは周辺を探索…………。

TGシェルボックス（低）を手に入れた！

フロランはSSシェルボックス(低)を購入した。

フロランはSSシェルボックス(低)を購入した。

フロランはTGシェルボックス(低)を購入した。

フロランは槍を購入した。

フロランはアイテムNo.7 マジックブラスト と、アイテムNo.9 マジックアロー を合成！

フロランは体力を訓練した。
フロランは器用を訓練した。
フロランは精神を訓練した。
フロランは精神を訓練した。
フロランは体力を訓練しようとしたが、EXPが足りなかった。

重盾 に 物防力強化 を実行！
重盾 の 物理防御力 を 4回強化した。
装備名を 展開式自在剛盾 に変更！

汎用機人用標準装甲 に 魔防力強化 を実行！
汎用機人用標準装甲 の 魔導防御力 を 1回強化した。

フロランはアイテムNo.7 マジックアローを私有化！

スキルNo.4 ボディブロー をアイテムNo.4 水弱 で改造！
スキルNo.4 ボディブロー に 水弱 を付加！

目的の決定