「おおーぅ、オープンカーみてぇになってんぞ」 岩の岬の遙か遠い水平線に朝日が見える頃、ジョーズはそう言った。 夜通しで行われた予備アンカーの鋳造は仕上げの段階で、研磨材で磨いているところだ。 「ブルーシートで覆われてオープンな気分はゼロだけどね」 「全くだな。俺様のカラーに合わせたことは評価しておいてやるが、ダセェ。ダサイ俺様可哀想」 「可哀想なジョーズ君が晒し者にならない様にのこの入り江でしょ」 アンカーをゴーグルを通して見ると右側に歪みがある。 「俺様が調べたログにはねぇな。そんな思考」 「そのログは改竄されているかもしれない」 歪みを磨いて直す。 「じゃ、昨日のログのレポートは破棄だな」 「冗談だよ。レポート上がってるの？」 「石ころに関してはなんとか使えるかもしれねぇな、ってぐらいの内容だがな」 "石ころ"ジョーズがそう称したのは昨日テリメイン海底探索協会で押しつけられたスキルストーンと呼ばれる、石のような見た目のエネルギー源だ。 エネルギー源という表現が正しいかどうか正気なところわからない。探索協会の講習ではスキルストーンから得られるエネルギーを魔力と定義して話を進めていたが、魔力がどんなものなのかはバッサリカットされた。 必然、その後の講習内容は曖昧な理解になり、よく頭に入らなかった。 身につければ息が出来る、会話が出来る、水圧をある程度無視できる、覚えている内容はこれぐらいだ。 そんな得体も知れない印象であったそれだ、講習の最後にあった実習で触って以来ある程度理解が及ぶまでは触らない事にしていた。 「一番苦手そうなやつから来たねぇ・・・・・・ゴーグルに回して」 私はゴーグルの縁を操作して視野の右下にサブウィンドウを作り、ここにお願いと付け加えた。 直ぐに情報は転送されてウィンドウ内に流れ始めた。目の端で確認しながらアンカーの仕上げを続ける。 「成分は・・・まぁ、良くわからないよね。硬度は蛍石より高いぐらい？　加工するのは簡単そうだね」 「あー？　雑魚を改造して突っ込むのか？」 「戦うのはクシファだからね。・・・・・・クシファの事そんなに毛嫌いしないでよ」 「いいや、気に入らねぇ」 頑なに支援機を敵視することをやめない。がゴーグルには順調に情報を流してくれる。 ジョーズの態度が気になるがしばらく、流しながら研磨作業を続けると、妙な記述が目に留まった。 「NO振動波を当てると発熱する？　NO振動波ってたしか超能力者が超能力を使う時に出てるっていうやつだっけ。よくそんなのに辿り着いたね」 「ファンタジー世界だからな、オカルト臭ぇのから試してみたんだよ」 私でもそうするかなぁ・・・。 「そういえば、オカルトと言えば・・・いつぞやに先生の没になったオカルト系の論文を拝借したとき、普通の人間でもNO振動波って微弱だけど出るとか書いてあったような」 「ああ、NO振動波は、呼吸を整えた時の血液の流れによって生じる振動に限りなく近いらしいってあったな」 そこで私は一旦作業の手を止めてゴーグルを上げた。 「つまり、この石を手にして呼吸を整えれば、魔法が使えるって事だよね」 「たぶんなー」 仕上げ作業をやめてジョーズからスキルストーンを掘り出すと、それを両の手で握りしめ、 「コオオオオオ・・・」 と息を整えてみた。 石は仄かに温かくなった気がした。 「う～ん・・・違うようだね」 「見た目もイマイチだったしな、今のは無しだな」 しばらく、その場で固まって考えた・・・ そして、 「ファンタジー世界ならファンタジーらしいオカルト的な起動方法が一番だと思わない？」 「いきなり理屈吹っ飛んだな」 私は体を一回転させるとスキルストーンを右手の人差し指と中指に挟み、額にかざした。 丁度水平線を昇りきった太陽が目に入った。よし、あれをお借りしよう。 大きく息を吸い込み。 「必殺！サンライトマジック！オーバァードライウ"ーッ！」 と叫んだ。 次の瞬間、スキルストーンは凄まじ発熱をし私は思わず取り落とした。 「あつっ・・・！」 石はトスッと砂浜にめり込み、めり込んだ石と砂の隙間から白い煙が微かに上がった。 その上に波が覆い被さり、白い煙だけ連れて行った。 「・・・・・・これで、私も魔法使いだね」 スキルストーンを拾い上げながら、誇らしげな顔で言ったと思う。 「"出力全開"とか"ハイジャンプ"とか動作する度叫ぶってか、いつかの時代のアニメーションみてぇだな。アホだろ」 「気合いを入れるとパワーが上がるって、古からの浪漫でしょう？　面白いと思わない？」 「ナマの声出すってぇの恥ずかしい癖に、よく言いやがる」 「その辺は、要練習という方向で。さぁっ、アンカー仕上げないと」 私はスキルストーンを仕舞ってアンカーの仕上げに戻った。 早く仕上げて探索に出よう。

トトはアイテムNo.8 海ブドウ を使用した。

器用が3上がった！

	穏やかな海《セルリアン》

穏やかな波、暖かい水温。太陽の光を透かし、キラキラと輝く水中に、
光とともに舞うように鮮やかな熱帯魚達が珊瑚礁に集まる海域。

この世界の窓口である探索者協会からも程近いこの場所は、
色々なところから集まってきたバカンス目的の観光客や、
これから冒険に挑もうとするものたちで賑わっている。

比較的凶暴な生物もいない、穏やかな、冬でも温暖の海である。

バカンス

青く輝く海ッ！
申し訳程度に残った陸地の真っ白い砂浜ッ！
キンキンキラキラと照りつける太陽ッ！！！

そう、ここはバカンスにピッタリ夢の世界、テリメイン！
水着の美男美女ッ！
トロピカルな熱帯魚と珊瑚礁ッ！

さあ心ゆくまで羽を伸ばし、
この穏やかなる海セルリアンを全力で堪能するのだッ！

しかし注意せよッ！　穏やかな海域とはいえ、未知なる生物が居ないとも限らないッ！
そんな障害なんぞ乗り越え、全力でバカンス出来る、
トトのユートピアを今こそ探し出すのだッ！

のびのび楽しくバカンスしていたところに、一報が入ったぞ！
【テリメイン最先端探索協会】と呼ばれる、
海底探索者協会の最前線の施設に探索者が到達した、との知らせであるッ！

どうやら、そこまでのルートは探索者たちが確保している。
トトもさらなるバカンス充実（バカ充）のため、そちらに足を延ばしてみよう！
どうやらその施設には、先へ進む者たちのために
最新のスキルストーンやチューンジェム、
その他魅力的な意味のない置物やタペストリー、キーホルダー諸々を取り扱っているそうだッ！！
ここらでバカンスお待ちかねのショッピングと洒落込むのも良いだろうッ！

おみやげはお小遣いから買うといいぞ！！

トトは周辺を探索…………。

焼き魚を手に入れた！

トトはSSシェルボックス(低)を購入した。

トトはSSシェルボックス(低)を購入した。

トトはSSシェルボックス(低)を購入した。

トトはTGシェルボックス(低)を購入した。

トトはTGシェルボックス(低)を購入した。

トトは精神を訓練した。
トトは体力を訓練した。
トトは体力を訓練した。
トトは体力を訓練しようとしたが、EXPが足りなかった。
トトは精神を訓練した。

オリハルコン合金製アンカー に 物攻力強化 を実行！
オリハルコン合金製アンカー の 物理攻撃力 を 4回強化した。

トトはアイテムNo.10 ヒールを私有化！

トトはアイテムNo.11 バンシークライを私有化！

トトはアイテムNo.12 ブレスを私有化！

目的の決定