私はよく、「変な奴だ」と思われることが多いらしい。確かに、私自身も変な奴だと自覚している。しかし、それはとても当たり前の事だ。周りと同じ事しか考えずに生きてきている者などいやしない。ならば、なぜ人は同調したがるのか。それも答えは簡単だ、人は誰かといる事自体に安心感を得る。まあ、生きていく事に余裕が出来たものだけが許される欲求ですがね...。 ただ日々を生きている者には、あまり興味はわかない。自分の願いのため、欲望のために動いている者と関わるのが私は好きだ。願いを叶えようとする想いこそが、その者の形となって見えるからだ。簡単に言えば、「ああ、あの人はがんばってるな」と思える人は見ただけで分かるものですから。 別に仕事熱心な人が好きな訳ではありません、『自分の欲望のまま動いている人』が私は好きなのですから。だから一目見ただけで、私はあなたに興味を持ったのかもしれません。 ...ねえ？ルカさん。 ———————————————————— 全てが白で統一された部屋、そこには白い身体の子竜が1匹座り込んでいる。 白衣を来た人間が、その子竜に近づいていく。 ———ボクは幸せなの？ 「君は幸せだよ」人間はそう答えた。 ———ボクは幸せなの？ 「君は幸せだよ」 ———ボクは幸せなの？ 「君は幸せだよ」 ———ボク幸せって何？ 「世界を幸せにすること、それが君の幸せだよ」 ———それはボクが望んだモノ？ 子竜は人間の目を離さず問うた。 ———それがボクが望んだモノ？ 「...何を願うの？」 ———幸せって何？ 苦悩する私は、子竜を見ていることしか出来なかった。 果たして君は、何を望むのだろうかと。 ———————————————————— 口は災いの元、当たり前のように使っている『言葉』というものは、とてつもない力を秘めている。歴史の教科書など良い例だ、どうでもいいお偉いさんの『言葉』が今でも保存されている。そして『言葉』は、この世界を簡単に壊すことが出来るほどの力を持っている。口は災いの元、災いどころではない...破滅の元にもなる。 世界はそうして、何度も壊されている。誰かが言わなければ、何も起こることは無かっただろうに。考えるだけでは世界は動かない、それを『言葉』にすることで世界は動かされてきた。それが良い方でも、悪い方でも...確かに動かされてきた。人は1つになることで、神と同等の力を発揮することができる。『言葉』と言うものは、トリガーに過ぎない。 人が引くのは、いつも災厄の引き金ですが。...この私もね ———————————————————— にしても、このお嬢さんの警戒心には困ったものです。それほど弱っちい生き物じゃないことは分かりましたが、中々自分の事を教えてくれないのがもどかしいですよ。折角ですから、このまま遺跡を進みたい所なんですが...ほら、遺跡の奥ってだいたい宝物があるじゃないですか。って、これはゲームだけなんですかね？私のやってたゲームは大体こんな感じだったんですが...。ああ、変な事を思っている間にお嬢さんが帰ろうとされてる。私って、こんな嫌われ者でしたっけ？ とにかく追いかけていきましょう、私ももう少し...足を鍛えておけばよかったですね。結構泳ぎ慣れてきたと思いましたが、結局最後は波に揺られてこの遺跡に来たのがあだとなりました。 それにしても、こんな小さな女の子を追いかける男の人って...なんか私、不審者みたいじゃないです？...ああ！私も子どもみたいな身体になってますし、これは合法ですね！海に法があるかは、知りませんが。

クリュウはアイテムNo.5 海ブドウ を使用した。

器用が3上がった！

	穏やかな海《セルリアン》

穏やかな波、暖かい水温。太陽の光を透かし、キラキラと輝く水中に、
光とともに舞うように鮮やかな熱帯魚達が珊瑚礁に集まる海域。

この世界の窓口である探索者協会からも程近いこの場所は、
色々なところから集まってきたバカンス目的の観光客や、
これから冒険に挑もうとするものたちで賑わっている。

比較的凶暴な生物もいない、穏やかな、冬でも温暖の海である。

バカンス

青く輝く海ッ！
申し訳程度に残った陸地の真っ白い砂浜ッ！
キンキンキラキラと照りつける太陽ッ！！！

そう、ここはバカンスにピッタリ夢の世界、テリメイン！
水着の美男美女ッ！
トロピカルな熱帯魚と珊瑚礁ッ！

さあ心ゆくまで羽を伸ばし、
この穏やかなる海セルリアンを全力で堪能するのだッ！

しかし注意せよッ！　穏やかな海域とはいえ、未知なる生物が居ないとも限らないッ！
そんな障害なんぞ乗り越え、全力でバカンス出来る、
クリュウのユートピアを今こそ探し出すのだッ！