この旅も4日目ですの。 ３日目と4日目に酢の物とテリワカメっていうこの世界のワカメを拾いましたわ！ ……でもそうじゃないんですの。 私(わたくし)が拾いたいのはそうじゃないんですのよ！ 宝石とか金銀財宝とか、あと私の世界になさそうなとってもすごい宝物とか！！ これでは食材を集めて料理とかする旅になってしまいますわ！！！ そうましろに言ったら 「初めての冒険は最初はこんなものですにゃー。無事に何か拾って帰れるだけでも牡丹様はすごいですにゃー」 って言われましたわ。 そうですわよね！無事に拾って帰れるだけでもすごいことですわよね！！ 今日も何か探してきますわよ！！頑張りますわ！！！

	穏やかな海《セルリアン》

穏やかな波、暖かい水温。太陽の光を透かし、キラキラと輝く水中に、
光とともに舞うように鮮やかな熱帯魚達が珊瑚礁に集まる海域。

この世界の窓口である探索者協会からも程近いこの場所は、
色々なところから集まってきたバカンス目的の観光客や、
これから冒険に挑もうとするものたちで賑わっている。

比較的凶暴な生物もいない、穏やかな、冬でも温暖の海である。

ここ、最先端探索拠点を越えてしまえば、そこはもう未開の海だ。
牡丹達のような探索者たちがどんどん先へ進めば、
後々海底探索協会が、このような拠点を設けていくのだろう。

この先はどんな危険が待ち受けていても不思議ではない。
誰も踏み入れたことのない場所なのだ。
準備を怠らず、慎重に進むといい。

どのような生き物が居るのか、どのような未知が、はたまた宝が眠っているのか。
それはこの先へ自ら進んでいく者にしかわからないのだろう。

海は、まだまだ先へと広がっている。