龍ノ背島、という島がある。

東の果てにある島国の、その更に離島。灰色の岩で覆われた小さな島がそれだ。

正式な名は龍ノ背島だが、鬼が住んでいるため、島国の人々からは鬼ヶ島とも呼ばれていた。

その島にしか鬼がおらず、また、その島に人間がいない理由は、はっきりと知られていない。

曰く、戦に敗れた鬼が時の権力者に押し込まれた。

曰く、鬼達がかつて人から奪い取った。

曰く、鬼には龍ノ背の気候が合っていた。

諸説はあれど、現在の龍ノ背島が鬼だけの島なのは変わりなく、人と滅多に関わらないのもまた変わりのない事だった。

それ以外の種族など、尚更の事だ。

その国で一般的なのは、黒い髪と瞳の、ミカドと呼ばれる神の子孫を信仰する種族で、

それ以外の人種は——イサナ達のような亜人は——滅多に見ない。

打って変わってテリメインには様々な人種がいるから、

イサナはテリメインに来てからこれまでの短い間で、最も見聞を広げた龍ノ背の鬼となっていた。

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「はー、休憩、休憩」

ラボに帰投したイサナは例によって自室で酒を飲んでいた。

自ら焼いて、仲間達——アンテルテとポット、アラカの三人——との話し合いの席で振る舞い、そして余った煎餅をかじりながら、窓の外を見るでもなく眺めている。

使っている布団はラボの中を歩き回って見つけたものだが、ごわごわとした肌触りに埃のにおいがして、イサナが故郷で使っていたものと良く似ていた。

頭の角にはポットから渡された角隠しが片方だけ引っ掛かっており、寝返りの度にふわふわと角をくすぐる。

これからイサナ達は、全てを統べる魔法を探しに行く。

最初に探索した遺跡には見るべきものは無かったものの、ラボの集めた情報の中に、魔法に繋がる情報があったのだ。

アラカの欲する、この世の全てを統べ、願いを叶える魔法の。

イサナには機械のことは一つも解りはしなかったが、アンテルテとポットの頭が驚くほど良く、膨大な情報を扱えることはなんとなく解っていた。

海のことは何一つわからないが、あの、データだのハードディスクだのがあれば、当面はなんとかなるのだろう。

「アラカもでかいことを考えるよねえ」

このラボに来たその日、アラカの部屋で語られた話。

海は一人の魔女が作り上げたものであるという話を、イサナは聞いていた。

偉大なる魔女ママ・マー。彼女は海を作り出し、アラカを生んだという。

イサナの耳には本島の人間達の語る神話や伝承と似て聞こえたが、アラカが当事者——魔女の子の一人——としてそこにいるのだから、信じた。イサナは単純だった。

そして、アラカは母親の代わりに全てを統べるものへ——神になろうとしている。

母親想いな話だと思う。そこまでに母を想う子がいれば幸福だとは想うが、アラカの母親は幸せではなく、いつも悲しんでいたという。

どうにも込み入った事情があるようだ。

「アタシなら子供を誇りに思うがねえ。 ……ま、アラカの話だし……ウチの家族とは、違うね……」

事情があるようだが、それはイサナが思い悩む事ではないように思われた。

イサナは宝を探し、アラカの魔法探しは手伝うだけだ。そしてアラカとの果たし合いの約束もある。それ以上でも以下でもなかった。

だからそう呟くとすぐに思考を打ちきり、枕に頭を乗せた。

水代わりに飲んでいる酒の酔いも手伝って、探索の疲れが出てきたのだろう、

イサナはやがて、大きく欠伸をするととろとろと目を閉じた。

ラボが目的地に着くまでまだ少しあるはずだ。それまで少し、眠っていよう。

イサナはアイテムNo.3 テリワカメ を使用した。

EXPが3上がった！

	穏やかな海《セルリアン》

穏やかな波、暖かい水温。太陽の光を透かし、キラキラと輝く水中に、
光とともに舞うように鮮やかな熱帯魚達が珊瑚礁に集まる海域。

この世界の窓口である探索者協会からも程近いこの場所は、
色々なところから集まってきたバカンス目的の観光客や、
これから冒険に挑もうとするものたちで賑わっている。

比較的凶暴な生物もいない、穏やかな、冬でも温暖の海である。

ここ、最先端探索拠点を越えてしまえば、そこはもう未開の海だ。
イサナ達のような探索者たちがどんどん先へ進めば、
後々海底探索協会が、このような拠点を設けていくのだろう。

この先はどんな危険が待ち受けていても不思議ではない。
誰も踏み入れたことのない場所なのだ。
準備を怠らず、慎重に進むといい。

どのような生き物が居るのか、どのような未知が、はたまた宝が眠っているのか。
それはこの先へ自ら進んでいく者にしかわからないのだろう。

海は、まだまだ先へと広がっている。

——辺りは穏やかな潮の流れと、ちらほら入る光で暖かい。
まだまだ遺跡は先へ続いている……。

イサナは周辺を探索…………。

トロピカルオレンジジュースを手に入れた！

イサナはチャージを購入した。

イサナは空気を購入した。

イサナはTGシェルボックス(低)を購入した。

イサナはTGシェルボックス(低)を購入した。

イサナはアイテムNo.9 スラッシュ と、アイテムNo.8 スラッシュ を合成！

イサナは体力を訓練した。
イサナは体力を訓練した。
イサナは体力を訓練しようとしたが、EXPが足りなかった。
イサナは体力を訓練しようとしたが、EXPが足りなかった。
イサナは体力を訓練しようとしたが、EXPが足りなかった。

イサナはアイテムNo.7 バンシークライを私有化！

イサナはアイテムNo.5 ブレスを私有化！

イサナはアイテムNo.10 チャージを私有化！

スキルNo.2 ガード をアイテムNo.11 恐怖 で改造！
スキルNo.2 ガード に 恐怖 を付加！

ガード に 白鯨の腹 と名付けた！

目的の決定