「願いを叶える魔法？」 いぶかしげに、思わず狐の発した言葉を繰り返す。 「そんなもの、本当にあると思ってるのか？」 呆れ混じりの声色を隠すことなく、もう一度 狐に問い直す。 返事を待つのもバカバカしくなり、 ソファーの背もたれに身体を預け、テーブルの上のサーモンサンドを手に取り口に運んだ。 テリメイン最先端探索拠点と呼ばれる場所。 その一角のカフェテリアで 俺たちは休憩がてら、次に探索する海域を話し合っていた。 最先端探索拠点…大きな泡に包まれた、ドーム状の建物。 海底遺跡の探索途中にこの施設を見つけ、 遺跡の調査を切り上げて施設を見て回ることにしたのだ。 拠点には、休憩施設の他にも探索用の物品の売店もあり、 その中には今後の探索に役立ちそうな品々もいくつかあった。 といっても、ショッピングを楽しむために施設を歩き回った訳ではない。 先端の拠点ということは、それだけ最新の情報も集まっている。 闇雲に探索を続けるよりも、適時情報を整理しながらことを進めた方が、 トータルで見た場合の作業効率は良くなる。 今日、半日程度早めに探索を切り上げたとしても、替わりに有用な情報を得ることが出来れば、 結果としてより迅速に探索を進めることができると考えたのだ。 だが、その結果得られた情報というのが… 　''全てを統べ、願いを叶えるための魔法'' 噴飯ものだ。いくらなんでも荒唐無稽すぎる。 たとえ魔法…魔導の力が奇跡に連なるものであったとしても、 何の制約もなく望みを叶えられるはずなどなかろう。 願っただけで望みが叶うなんて、そんな都合のいい話があるか。 現実は、簡単に夢が叶うミュージカルアニメとは違うんだ。 少し考えれば解りそうなこと。 けれどもこの狐は、それを大真面目に議題へ上げてきたのだ。 うんざりした調子を声と態度で示してやったが… しかし、狐は意に介する様子もなくこちらを見上げる。 「う～ん☆　必ずしも無いとは言えないんじゃないかなぁ？　 ほら、高度な技術は魔法と区別が付かないっていうでしょ？」 「スキルストーンも、不思議な力で動いてるみたいに見えるけど、 もしかしたらすんごく進んだ技術で作られてるのかもよ？　それとおんなじで…」 「………。」 「ああ、そういうことか！！」 気だるく聞き流していたのだが、狐が言いたいことを理解した瞬間、思考に稲妻が走った。 狐の説明は途中だったのだが、思わず相槌が口から出るほどに。 「なるほどな。『願いを叶える』のは『魔法』とは限らない…って訳か。」 テリメインは、ほぼ全てが水に覆われ滅んでしまった世界。 海底遺跡は、過ぎ去った古い文明の名残り。 スキルストーンは、海底遺跡を創り上げた過去の文明の遺産ではないのだろうか？ 過去の文明は、沈没を…滅びを免れようとしていたのではないだろうか？ 海の底に沈むのを避けるのが''願い''だとすれば。 あるいは、海の底に沈んでもなお繁栄を維持できることが''願い''だとすれば。 それが海の中でも陸と変わらない生活を営めるようにする、''スキルストーンという魔法''。 「スキルストーンに秘められた技術の謎。 それが『願いを叶える魔法』の噂の正体ってところか…」 ソファーの背もたれから身を起こし、肘をテーブルにかける。 その発想はなかった。この狐、結構頭は回るようだ。 「そそ！　話が早い☆」 狐は、こちらの反応に満足した様子。 にやりと笑みを浮かべると、紅茶のカップを手に取り啜る。 「まぁ、まだ予想でしかないんだけどね～♪」 「予想で動くしかないのは他の目的だろうと一緒だ。 なら、よりリターンの大きい方を選ぶべきだろう？」 「でも、その噂のある海域って、海底探索協会の管轄域からは外れてるのですよね。 もしかしたら、海賊に襲われるかも…」 「なんだ、怖気づいたのか？」 「海賊なんざ、俺が追い返してやるよ。」 簡単な体術であれば学校での研修で多少の訓練は積んでいる。 本職の軍人や兵士には及ばないだろうが、やくざ者くらいなら相手はできる。 海賊など、所詮は威勢が良いだけのならず者の集まりだろう。 爪を伸ばし、牙を剥けば、ちりぢりになって逃げていくはず。 「う～ん。管理下にある海域の中にも未知の遺跡群はあるから、 そっちを探索した方が安全といえば安全なんだけどさ☆」 「おいおい、俺が信用できないってのか？」 「そういう訳じゃないんだけれど…　ま、いっか♪ んじゃ、とりあえず明日の探索はそこの海域を調査してみる？」 「決まり、だな。」 カフェを出ると、拠点のエントランスから泡の外に広がる海が見えた。 この水深ではまだ太陽の光が届いているようだ。一面の、美しく淡い青。 そして、奥に行くに従い、だんだんと薄暗く、深い青になってゆく。 この泡のドームから先は、未知なる海域が待っているのだろう。 様々な目的を胸に秘め、各地から集まった探索者たちはここから旅立っていく。 いよいよだ。

シアはアイテムNo.4 酢の物 を使用した。

体力が3上がった！

	穏やかな海《セルリアン》

穏やかな波、暖かい水温。太陽の光を透かし、キラキラと輝く水中に、
光とともに舞うように鮮やかな熱帯魚達が珊瑚礁に集まる海域。

この世界の窓口である探索者協会からも程近いこの場所は、
色々なところから集まってきたバカンス目的の観光客や、
これから冒険に挑もうとするものたちで賑わっている。

比較的凶暴な生物もいない、穏やかな、冬でも温暖の海である。

ここ、最先端探索拠点を越えてしまえば、そこはもう未開の海だ。
シア達のような探索者たちがどんどん先へ進めば、
後々海底探索協会が、このような拠点を設けていくのだろう。

この先はどんな危険が待ち受けていても不思議ではない。
誰も踏み入れたことのない場所なのだ。
準備を怠らず、慎重に進むといい。

どのような生き物が居るのか、どのような未知が、はたまた宝が眠っているのか。
それはこの先へ自ら進んでいく者にしかわからないのだろう。

海は、まだまだ先へと広がっている。

——辺りは穏やかな潮の流れと、ちらほら入る光で暖かい。
まだまだ遺跡は先へ続いている……。

シアは周辺を探索…………。

焼ナマコを手に入れた！

シアはヒートウェイブを購入した。

シアは魔攻を購入した。

シアは魔力を訓練した。
シアは魔力を訓練した。
シアは体力を訓練した。
シアは器用を訓練した。
シアは器用を訓練した。

--- に 魔導力強化 を実行！
--- の 魔導攻撃力 を 5回強化した。

探索用ライフジャケット に 回避力強化 を実行！
探索用ライフジャケット の 物理回避、魔導回避 を 5回強化した。

リング に 魔導力強化 を実行！
リング の 魔導攻撃力 を 5回強化した。

シアはアイテムNo.7 ヒートウェイブを私有化！

シアはアイテムNo.8 ブレスを私有化！

シアはアイテムNo.10 ドレインを私有化！

スキルNo.12 ヒートウェイブ をアイテムNo.3 【自SP○%以上】 で改造！
スキルNo.12 ヒートウェイブ の使用条件が 【自SP○%以上】 に変化！

スキルNo.6 マジックブレイク+ をアイテムNo.11 魔攻 で改造！
スキルNo.6 マジックブレイク+ に 魔攻 を付加！

スキルNo.6 マジックブレイク+ をアイテムNo.9 回避 で改造！
スキルNo.6 マジックブレイク+ に 回避 を付加！

目的の決定