夕方がそう遠くもない頃、ナリタ国際空港で藤堂三姉妹とは何事もなく合流できた。 　こういう時、イェルの銀髪は遠くからでも良く目立つ。 　目印を見つけた千影がスマフォ片手に手を振っているのが見えた。 　最後の晩餐になるかもしれないからご馳走食べようなどと縁起でもなく騒ぐ千尋を説得し、麺類で早めの軽い夕食。 　リゾートで散財予定の女子高生には節約が必要なのだ。　 　蕎麦とうどんと中華麺で揉めるトラブルメーカーの次女とあれれーな三女を仲介し、和風のファミリーレストランに入店する。 　シェアするものでもないので、各々が好きに注文。大半は軽めの麺類だ。 「それ、もらい～っ！？」 「はわぁっ！？」 　すき焼き定食にうどんを付けた挙句、妹のかしわ天を掠奪し、健啖家の千尋も満足の様子。 　チェーンの味しかしない普通の蕎麦は味気なかったが、機内食の和食メニューで頻繁に出る其れはこれ以上に味気ない。 　三姉妹が慣れない海外旅行であるから、早めに空港に着いてはいたものの、夕餉の後は出国審査を済ませて国際線ターミナル内へと移動する。 　億劫な税関申告が必要なのはイェルだけであったし、機内持ち込みの液体物などの手荷物は三姉妹に指導済み。 　さしたる時間も掛からず審査を終え、フライトまでの時間を持て余すばかり。 「……先輩方に珈琲でもご馳走致しましょうか。ボクのこれが使えるみたいだからね」 　そう微笑んでイェルが案内したのは、彼女のクレジットカードの空港ラウンジだった。 　アルコール以外のフリードリンクや軽食、雑誌類にソファーなどが完備されており、ネット回線やシャワー設備も備えている。 　同行者料金で三姉妹分のカードを切り、ラウンジの一角に陣取った。 　食後だというのに菓子とフルーツを一杯に盛った皿をテーブルに置きながら、コーラの瓶を開ける千尋。 「飲み食い放題と聞いたら、やるしかないね～♪ ぐっと行こう。ぐっと！！」 「私もいただきます～！ 海外旅行に乾杯～！！」 「ささ、イェルも乾杯だ！！」 「か、かんぱい～？」 「「乾杯～ッ！！」」 　チリンとグラスを鳴らして、とりあえず頼んだ生ビールを貪るが如く勢いで千尋がグラスを空ける。 　後で海外旅行記をブログに上げるつもりなのだろうか、千影は物珍しそうにテーブルの上やラウンジ内をスマフォで撮影していた。 　ネット上のSNSに早くも投稿を開始しているのかもしれないが、それを確かめず、イェルもシンガポール・テリメイン路線就航と見出しの目立つ英字新聞を手に取る。 　長女の千歳はというと流石は長女というべきか、藤堂家の最後の良識というべきか、妹達にやや呆れつつホットドリンクをテーブルへと運んでいた。 　アールグレイと緑茶の香りが混ざり合って鼻孔を擽る。 　見た目よく盛り付けられた焼菓子から視線を外し、細手に巻いた腕時計を覗き込んでも、21時前を予定しているシンガポール行きの便の離陸予定時間には時間があった。 　一、二時間はラウンジに場違いな喧騒が続く事になるだろう。

	穏やかな海《セルリアン》

穏やかな波、暖かい水温。太陽の光を透かし、キラキラと輝く水中に、
光とともに舞うように鮮やかな熱帯魚達が珊瑚礁に集まる海域。

この世界の窓口である探索者協会からも程近いこの場所は、
色々なところから集まってきたバカンス目的の観光客や、
これから冒険に挑もうとするものたちで賑わっている。

比較的凶暴な生物もいない、穏やかな、冬でも温暖の海である。

遺跡探索

（あなた）は、この世界の探索者としての一歩を踏み出した。
海底に沈む遺跡の探索——。

誰もがこの海の、この遺跡から冒険の一ページを刻み始める。
とはいえこの辺りはまだまだスタートライン。

もっとこの世界に眠る、謎や宝や未知の生物を目にしたいと願うなら、
このセルリアンの遺跡を抜け、さらなる海域を目指すといいだろう。

海はまだまだ遠く、広がっている。

——辺りは穏やかな潮の流れと、ちらほら入る光で暖かい。
まだまだ遺跡は先へ続いている……。

イェルは周辺を探索…………。

シェルボックス（低）を手に入れた！

イェルはスラッシュを購入した。

イェルはスラッシュを購入した。

イェルはSSシェルボックス(低)を購入した。

イェルはSSシェルボックス(低)を購入した。

イェルはSSシェルボックス(低)を購入した。

イェルはアイテムNo.5 スラッシュ と、アイテムNo.6 スラッシュ を合成！

イェルは体力を訓練した。
イェルは器用を訓練した。
イェルは器用を訓練した。
イェルは器用を訓練した。
イェルは精神を訓練しようとしたが、EXPが足りなかった。

イェルはアイテムNo.4 チャージを私有化！

イェルはアイテムNo.5 ダブルアタックを私有化！

イェルはアイテムNo.7 リフレッシュを私有化！

目的の決定