常に優しく微笑む彼女は、最近契約したばかりの少年にも優しい微笑みを向けていた。
契約を結んだばかりで会話もできないが、言葉がなくとも交流はできる。
彼女がそっと差し出したプロテインを、少年は深く考えずに笑顔で受け取った。
そのときを境に、彼女と馬の仲が急激に悪くなったが、
契約主の少年は何が原因なのかさっぱり分からない。
分からないが放っておけないので仲裁に入る。
一応その場は納まるが、彼女が喋れるようにならないことには解決の糸口も見つけられない。
しかし諸事情で彼女との契約を深めるのはもう少し先になる。

また、最近少年の足元を孫の手が襲うこともある。
これもまた微笑みの彼女と契約してからの現象だ。
その痛みがディムのそれだと気づくのに時間はかからないだろうが、
契約対象が増えたことによる問題の噴出に少年が頭を抱える時間はもう少し長くなるだろう。

　（ネガと焼き増し分を渡す）

目を閉じ、呼吸を調えて神経を集中させる。
早口に異国の歌のような言葉を唱え始め。

ふわ、と風が彼女の周りにまとわりついた。
大鍋が魔女の前に立った。

（小さい本を取り出してぺらぺらとめくり、）

（目的のページを確認してから鞄に放り込んだ。）

　

ザッザッザッ（←マップを切り替える音）

目を閉じ、呼吸を調えて神経を集中させる。
早口に異国の歌のような言葉を唱え始め。

ふわ、と風が彼女の周りにまとわりついた。
大鍋が魔女の前に立った。