大きな廊下であたしの行く手を塞いだのは、全身が大理石の青年ダイゴと、その主の少女フロラだった。
　主を守るダイゴの姿は、エンブリオと主の関係を想像させる。

　あたしだって、負けてないつもりだった。
　エンブリオとの仲はいいし、最近は力も上がってきたから、なんとかなるよねって思って。

　でも、勝てなかった。
　負けなかったけど、勝てなかった。

　ダイゴが倒れた時のフロラの声が、叫びが今でも頭に残っている。
　その時少しだけ、気持ちが負けてしまったかもしれない。
　それは、戦い続けた果ての結果だったから。



　ごめんね。役に立てなくて、ごめんね。

　ダイアーウルフちゃんが、落ち込んだ表情であたしに言った。

　あたしこそごめんね。
　戦い方を間違ったのはあたしだし、そういう意味ではみんな力不足だったかもしれないね。

　次は、頑張ろうね。
　明日はもっともっと強くなってるだろうから。

　首元の緑の宝石を示して説明をしている

珍しく眼を大きく開き、イオナの翼に見入っている。

くるくる、とその場で回り。

木で作られた台に乗って、踊りながら歌っている女の子がいる
１曲歌い終わると、ちらほらいる観客に向かって話しかけ始めた