ティーチェには、恋心と言うものが育ってなかった。
大好きと愛してるの差も、よくわかっていない。
とりあえず、今喋ってる人たちは好きだ。これがきっとお友達って感覚だろう。
一緒にオヤツが食べれたらな〜と、彼女は感じている。
元は不死鳥だと語る人によれば、好きという気持ちには種類があるそうだ。
普通の好きと特別な好きというのは、似て非なる感情らしい。
誰かの卵を抱えたいと思えるようになるのが、大人になるって事なのかもしれない。

それはそうとして。
ティーチェはここ最近、闇豹の雰囲気が少し変わったなと感じた。
目に見える変化ではないので感覚的な部分が大きいけれど、確かに変わったのだ。
遊びから帰った時に向かえてくれる姿や、朝ご飯を作ってくれる姿に、何かが違うと勘が騒ぐ。

なんというか、雰囲気が前にもまして華やかになった。
それから、一緒に本を読んだり文字を教えてもらっているときに、可愛いなと感じることも多くなった。
それ以上の何かもあるが、ティーチェには色気というのがイマイチ理解できていない。
なので、すごく不思議に可愛い。という印象が残ったのである。

ティーチェは胸がときめくという言葉も知らなかったが、
この闇豹の顔や雰囲気が、恋をしているという状態だと知るのは、少し後のお話…。

キュッキュと触る指を握手の如く握る。
ねこの手はやわらかい。

意外とチャレンジ精神があるぞ。

デルタはちょっと黒かった。
・・・いや、今までの腹いせか。


楽しそう、という総評に

デルタにとっては確かに皆、化け物クラスだろう

・・・なんだか哀れなデルタである。

デルタはマイペースにショッキングオレンジ色のシャーベットをつつきながら話を続ける。

それでも入らないとみたのか、取り合えず食べきれなさそうなものはカウンターに戻すミアンヌであった。

目を細めて喉を鳴らす。

食いついた

やれやれと溜息をついて、そういえばとティーチェを抱え上げ。
(一瞬触手の量と長さにドン引きしつつ)

軽く揺らして左右に動く触手を眼で追い

めんどくさいからつっこみも諦めた。

>>チュチュ

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