イコ…

……さん……？

イコンさん…

ありがとうございます…
そう…

私…

私、フライバイがいなきゃ、あの主人の元で一生、おばあさんになるまで奴隷してた！
イコンさんに出会うこともなかった！私…私たち、
間違ってしまったけど、辛いことばっかだったけど、酷いことばっかりしたけど、
私たち、仲間だったから、ただの奴隷で終わらなかったんです…！

イコンさん…これ

あ…あの
イコンさん。

私…彼を殺す日が来たら…

遠い未来になるかもしれません…けど…
もしも…もしも、この銃で、イコンさんの“技術”で、彼を殺すことが出来たら。
私は……その時は、胸を張ろうと思います。

賞金首ですから、世間では歓迎されるかもしれません。…
それでもどうあがいても、私に罪の意識は消えないんだろうと思います。
だから私…ごめんなさい、本当のところはすこしだけ思っていました。
フライバイを殺すなら、その時にフライバイの為に死んだら一番いいんじゃないかって…

でも、
この銃と、イコンさんの技術が道を切り開き、
フライバイの尊厳を護ったのだと胸を張って生きようと思います。

正しい道なのか…わかりませんが…
貴女の技術を護る為にも。
刺し違えるとか、そういうことは、もう——考えるのは止めます。

私の弾丸がフライバイに届くまで…まだ先は長いですが…
いつかその日を過ぎた時、この技術を護るという事が、貴女への恩返しに、
そして私の生きる意味に……なるのかもしれません。なるといいなと、思います…

…こいつ等、まさか。

んんー、父さんと母さんから君等の話は聞いてたけど…まさか共闘するとはね。

ま、いいや。ギルもシズクもイヴァンも、足引っ張らないでおくれよ。

さっさと終わらせよう。

えー。

さっさと消えろ

さ、はじめるわよ！