エンブリオたちが寝静まった頃(キヨとクマちゃんと般若面は良く分からないが)、
星を見上げ記録を取っていたアマハルに、ティムラハは話しかけた。

描きかけの星図を畳み、どかっと座り込む。
身体が女であっても中身は男。
この上なくはしたない態度だが、むしろお淑やかな態度を取られる方が気持ち悪い。
「お兄ちゃん☆」などしな垂れかかりながら言われると、鳥肌が立つ。
普段通りの粗野さでいてくれる方がティムラハとしては助かるので、極力気付かない振りをする。

アマハルは幾らかの情報を頭に入れてから悩むように気抜けた声を上げ——心底馬鹿にしたような顔で言った。

そんな会話を他所に、薄目を開け耳を傾けていた河童が瞼を閉じる。
頷いて起きているのがバレないよう、瞬きだけをぱちぱちと繰り返す。
ティムラハの荒げた声に目を覚ましたヨドが、眠そうな顔で悩ましげな表情の河童を見上げる。

寝惚けているヨドがゆっくりとティムラハのところまで這って行く。
狸寝入りを続けたい河童には静止の術も無い。
ヨドは座りながら取っ組み合いしていたティムラハとアマハルの元までたどり着くと
するすると身体をよじ登り——フードに転がり落ちるように身をすべり込ませ、寝息を立て始めた。
すやすやと聞こえる寝息に二人は顔を見合わせた後、

フードからヨドをすくい出し、腹の上に抱き乗せたままティムラハは眠りについた。

＞ティム

＞アマハル

＞トモ

＞カッパ

＞ヨド

向いてる様には見えません。と緩く首を傾げる。
不自然に泳ぐ視線に、何か不味い事を言ったかと、瞬き一つ。
流石に尻を撫でられた事は無い。

本当に嬉しげに頷いて。仔リスは声にこたえる様にぱたぱたと手を動かし

気に留めてもらえて上機嫌に返事を。仔リスもカッパとノームを興味深そうに見ている。
挨拶を返して貰えれば笑って。