＜Days 12＞

「何とか勝てたね……」

　私は小さく安堵のため息をついた。
　ここしばらくは油断もあったのだろう、どうにも不安定な日々が続いていたことに一抹の不安を抱いていたのも事実だった。
　そして一息つくと、自分の身の回りと言うがやっと見えてくるもので、改めてこの世界について考えを私は巡らせてみる。

「考えれば考えるほど不思議な世界だけど、だからこそ飽きないよね」

　自分に力を与えてくれる仲間たちのことを私は考え始めていた。
　物思いに耽る私の耳に声が飛び込んでくる。

「祀ー！？」

　それは遠くから一緒に旅をする仲間たちの声であった。
　どうやら出発の時間のようだ、私は腰を上げた。

「きゃっ！！」

私は吹き抜ける風に煽られそうになるスカートの裾を押さえながら小さく声を上げたのだった。


To be continued……

不意に近づかれたので距離をとるように後ずさる

なにかを確認するようにブツブツとしゃべる

外見の齢は10ほど。
小柄な魔女が、ふざけた態度でふわりと宙に浮き、近寄る。