そうだなぁ。森の神様……たぶんだけどエンブリオのようなモノなんじゃないかなって想ってるけれど、会話した人や、見た事のある人は私の知る限りでは居なかったわね。

なんでも、元々森を管理維持していた種族の若者たちが人間の街に移り住むようになって、森の中から絶滅してしまったそうなの。
　そのため森を維持する新世代を作る必要が出てきて、だけどまた森の外に移り住むようになったら意味が無いから、出て行く若者が在る程度抑えれるよう、森の中の生活を好む動物をベースに作り出す事に決められたそうなの。

　その結果栗鼠を元に神様が『品種改良』して生み出した知的生命体が私たちで、私たちは言わば『人工生命』ならぬ『神工生命』という事になるわね。

森を守る種族として与えられた特性として、18歳ぐらいまで人間のように成長するけれど、そこから900歳ぐらいの寿命の数年前までは、老化しないようになっているわ。森の管理は肉体労働による部分も大きいからね。

大体こんな感じだけれど、神様と一族が定めたルールは森の中に居る限り森の自然を尊重するという事位で、外に出る事自体は禁じていないの。元々森の中で落ち着く種として栗鼠が選ばれているのだし、確実に少数派でしかない森を出てよそで結婚を希望する個体を無理に森に閉じ込めるより、外に出した方がよりいっそう森を好む血筋を強化できるから……だそうだわ。

ああ、ティアさんは抱え込んでしまうタイプなんですね……
私もそういうところがあるから、わかる気がします。

ティアさんは、ティコさんにすごく頼っていると思いますよ。
抱え込んでしまうタイプの場合、そっと見守ってくれているってわかると、すごく心強いですもの。

『ああ、このひとは、私のことをちゃんと見ていてくれているんだ』……って。

でも、そっとしていられるだけも、寂しかったりするんですよね。
ずっと抱え込んでいるから、自分から、慰めてほしいとは言いづらかったりして。

だから、ティコさんが、状況を見て慰めてくれることを、ティアさんはすごく感謝してると思いますよ。

……ええ、ティコさんと私との内緒ですね。

お、おう！
そう急くと転ぶ、逃げやしないからちょっと落ち着け、な？

ここだ。みんな、客連れてきたから気合入れろ

ようこそ、我らがNOWSONへ！

よっし、私たちの力を見せてあげるよ！

さっさと始めましょう？

が、がんばります！

( ・_・)ジッ

切り裂くものじゃないよ、食べるものだろう？

お嬢様、私も少しお手伝い致しましょう。

うん、お願いね。シエル。

さて、それでは参りましょうか。