そう評されたのは初めてだな……いや間違ってないけどさ

敵味方入り乱れてこれだけの大人口だ、情報を集めるにはもってこいじゃないか？ま、その分錯綜しやすいんだが

…………

……まぁ難しいラインだな。食えるっちゃ食えるだろうが、例えばアンタは人型のものを仕留めて食べたいと思うか？そもそも別の原因だとは思うが

気に入ってもらえたなら結構。そっちは市販品で悪いけどな

よろしくお願いいたしますわ

んで、アンタの名前は？

ん〜、実際のとこ、どーだかは知らねーけど、家禽じゃねーし、癖は強いと思うぜぃ？

…例え、美味しいと言われましても、食べられるのは御免蒙りたいですわ…

その考えには概ね同感だが……

何だか馬鹿っぽくね？こいつ

いや、何でそうなる…えぇと……まぁ、いいや

そもそも、人間なのかから怪しくなってきたぞ…

ああ、えっと、そっか……うーん、「魔法」ってどうやって説明すればいいのかな……。

わたしの世界には二通りの人がいるとします。「魔法が使える人」と「魔法が使えない人」です。
その「魔法が使えない人」から見て「魔法が使える人」が使う人智を超えた力のことをそう呼ぶの。

うーん、それじゃ回りくどくて説明になってないかもだから、もうちょっと例を出すと……。

例えば、空が飛べない人から見れば、普通に空が飛べる人の持つ力を「空を飛ぶ魔法」って呼ぶし、
傷口に手を翳してもなんにも起こせない人から見れば、
普通に傷口に手を翳すだけで傷を治せる人の持つ力を「傷を治す魔法」って呼ぶ。
……って言えばなんとなくイメージできますでしょうか？

そう、使える人と使えない人がいて、わたしの世界だと使えない人がやっぱり多い。
使える人は限られた選ばれし者だから、そう人前で力を使って見せびらかすのもよくないし、
そもそも、使えない人が多いんだから、そういう「魔法」なんて『無い』って思ってるひとがほとんど。

だからほら、みんなが『無い』って思ってるものを人前で使うと、みんなびっくりしちゃうじゃない。

それに、ボクらの世界だと、昔々、「魔法」を人前で堂々と使ってしまった人が、
その不思議な力は邪悪な力だ！その不思議な力でこの国に災いをもたらそうとしているのか！
なんて理由で、時の王様に捕まって磔や火あぶりにされたなんて歴史もあったりして……。

そういうこともあって、わたしの世界では〝人前では〟あまり使えないんだ。

でもね、そうは言っても、そういう力を今の今まで伝統として受け継いできたご先祖様もいるの。
やっぱり使い方によっては便利な力だしね、そういうものを後世へ受け継ぎたいんだって。

わたしはそれこそ、すぅ〜っと「使えない人の側」だと思ってたから、
わたしに魔法の素質があるって言われるまでは「魔法」なんて『無い』ものだって思ってたくらいだし……。

そしたら、わたしの世界じゃ超少数派でも、この世界は「魔法」が使える人が多いっていうじゃん。
だったら、この世界で使う分には堂々と使えるよね、みんなびっくりしないもの、っていう感じ。

そうやって、魔法の「試験」という名目で、こっちの世界に送り出されてきたの。

あ、うーん、わたしの今の力じゃ元の世界には戻れないことになるのかな？

でも、一応は「試験」なんだから、この世界で立派に魔法が使えるようになったならば、
その時は『お前は合格だ』ってことで、その時に元の世界に呼び返してくれる……ってわたしは思ってるよ。

たぶんだけど、今もどこかでわたしのことを見てくれてるんじゃないかな。
次元の狭間を覗く鏡とかなんとかで……よくわからないけど。

……まさか、……だってわたしのお師匠様だし、……ただの片道切符なんてことはないハズ。

うん、そうだよね。旅をしてる間に何か手がかりが見つかればいいよね。

あ、でも、リエンさんが今のところ不便してないようなら、ちょっとほっとしたかな。

…

なんだ・・・？戦うのか？

では聴いてもらおうか♪
　世界で一番危険な音　というものを——！！

仕方あるまいな。

仕方あるまいな。

仕方あるまいな。

…

すまないな。

ご清聴、ありがとう——。

…

行こうか。

さぁ行こうか！　まだ見ぬRomanを目指して——♪

…

使えるものなのだろうか？

良い素材になるといいのだけれど……

…

なんだ・・・？戦うのか？

では聴いてもらおうか♪
　世界で一番危険な音　というものを——！！

練習だけど、よろしくたのむよー！

どちらかの運命が此処で終わるの。単純な事でしょう？