明るい日差しの下、浮いているにも程があるひらひらした衣服と見てるだけで暑そうな黒いマントを羽織ったフィーグルは、空中から、呆れたような顔で3人を見下ろした。
捜索をしていたまいらだけではなく、他の2人——ロッテとクーリアもいた。
何のこともない。ただ遊びに来ていた2人が、偶々まいらに今偶然出会ったというだけの話だ。

出て行った時の荒れ狂う気持ちもどこへやら。呆れた風に振る舞いながら、飛び出して行った時よりははるかに落ち着いていた。
それは多分、まいらがあんまりにも幸せそうな顔だったからだろう。心配して不安がって探してみたら、この笑顔である。すっかり怒る気が失せてしまった。

とことんぼっち仕様の魔王であった


余談だが。
水着を販売しているお店を発見したのは、肩を落としてから5分後の事である。

　キョトンとした顔で聞いてくる
　本当に何も知らないようだ

ねえ？と言葉を濁すように。

世界の違いってやっぱり大きいわねえ、と呟いて。

呆れている様なフィーグルさんの表情を見て、少しバツが悪そうに笑います。

と、少々はしゃぎつつもフィーグルさんの様子を感じ取ってこほんと一つ咳払い。

彼女の冗談に対し軽く肩を竦めてみせる。

言ってみなさいよ、と彼女の言葉には、暫し口を噤んだ後。

あまり大きくない声でそう言った。
それから彼女が機嫌を損ねたと見るや、取り繕う訳でもなく続ける。

　それから、問われたことに対しては、