暗い場所に意識の繋がった案山子は、久方ぶりに黒い存在を見た。

ガタンッ！
黒いテーブルが音を立てる。
何故か。案山子が女へと掴みかかろうとしたからだ。

バチンッ！
黒い女が指を鳴らすと、案山子は弾き飛ばされた。

クスクスと女が笑う。

女が指を鳴らす。合わせるように、黒い椅子が引かれた。
椅子にかけた案山子の目の前にカップが現れ、コポコポとお茶が注がれる。

女はカップに口を付ける。

指を鳴らす。現れたのは、黒い旗

と、ここで案山子の目が覚めた。
尤も、案山子であるカーキアスが寝ることは無い。遵って、案山子の身体に意識が戻ってきたと言うべきであろうか。
案山子は今見た夢の事を、おぼろげにではあるが覚えていた。案山子の身には考えがたい事態が進んでいるといえよう。
そうして、心の中に、一つ大きな標が立ちそうである事を感じていた。

農奴革命主義的自治武装細胞報告書

祈りは届いた！しかし、オオカミ以外にもぞろぞろと
断固として拳で叩き伏せる。
久方ぶりに同行者が集った。
喜ばしい事である。
しかし、明日、不佞は単独行動である。
断固として、撃破とする。
＿φ(・Ω・)