砂漠にいってみたら、知らないひとに会いました。
なんだか不思議なかっこうで、あんなに日が照ってるのに真っ黒ずくめで、
暑くないのかしら？　って、心配になるようなひとでした。
（すごく遠くの国にいるという、えーと、そう「ニンジャ」みたいでした！
スリケンも持ってたし、あの身のこなしはカラテ？　だったのかも！）
……でも、そんなこと言っているどころじゃなかったみたい。
戦いをいどまれたので、がんばって応戦したのだけれど、
わたしじゃぜんぜん歯が立ちませんでした……くすん。
最近、ほんとうに負けっぱなしで、ちょっと落ち込んでます。
武器やお洋服のこと、もう少し考えた方がいいのかもしれません。

そのせいか分かりませんけれど、わたし、へんな夢を見たのです。
きらきらかがやく羽をせおって、頭のうしろにわっかの付いたひとが、
わたしのところに降りてくる夢でした。
何か励まされたような気もするのだけど、よく思い出せないの。
……もしかして、もしかしたら、天使さまかなにかなのかしら？
それともあれはただの、わたしの都合のいい夢なのかしら？

何処からともなくナイフを取り出すと、勢いよく腕に突き立てる。どくどく、と赤い血が地面に滴り落ち、徐々にシアの足元に赤い水たまりを作っていく。
感情の無い瞳に徐々に感情が宿って行き、そして・・・。