気付けば、見慣れた小川が目の前に。

向こうでの眼帯の女との戦闘で、かなり消耗した筈なのだが、こちらに戻ってきた途端にそれらは回復していた。
失った武装も戻ってきたようだが、釘や工具、あの大砲など、向こうで手に入れたものはこちらには持ち込まれないようだ。

* * * * * *

向こうの単眼は、記憶喪失がどうとか言っていたけれど、それが本当かは分からない。
ただ、確かにこちらの単眼とは同じ存在とは思えない。
個体が違うのか、それとも時系列が違うのか……
そういえば、こっちではあたしの名前を知ってなかったっけ？

あのカレンとかいう少女についても、結局大した情報は手に入らなかった。
次こそは捕まえて話をさせたいのだが……如何せん、弱すぎる生き物の扱いというのは難しい。
あの眼帯女も厄介だし……

こんな所に長居をしている場合でもないのだが……

ため息。