じゅうくにちめ。

八つ当たりを終えた私。ですがあまり気持ちは晴れませんでした。
やっぱりナナさんの事が気になります。水辺へ向かう道中ずっとナナさんの事を考えてました。

ナナさんとは出会って数日とかなり短い付き合いですが、私はナナさんと友達になれたと思ってました。
でもナナさんは違ったのかな？友達になれたと思ってたのは私の独り善がりだったのかな…？

アラヤちゃんは私の事を気にかけて「ナナさんが居なくなったのは私のせいじゃない」と言ってくれました。
嬉しかった。だけど同時にアラヤちゃんに心配をかけた自分が情けなくなりました。

これ以上、アラヤちゃんに心配をかけないようにもっとしっかりしなくちゃ。
ナナさんが居なくなったのは凄く悲しくて残念だけど、『絶対に会えなくなった訳じゃない』。
この一揆に参加していればまたどこかで会う機会もある筈です。

…頑張ろう。次に会えるその時は、ちゃんとナナさんを守れる様に。頑張ろう。

　＊　＊

何かを話そうと話題が思いつかず悩んでいたら、会話の無いまま水辺に着いてしました。
流石に会話が無いのが続くとちょっと気まずい…。

でもアラヤちゃんって、どんな話が好きなのかしら？
やっぱりお菓子とか甘い物？それともぬいぐるみとかかわいい物系？

そんな事をあれこれ考えていると、後ろの方からアラヤちゃんが何かに気付いて声を上げます。

私は視線をアラヤちゃんが向く方向へ合わせると
でっかい烏賊が二匹と精霊っぽいのが一匹。水面から姿を現しました。

…明らかにやばそうな感じがします。
ちゃんと守れるかな…と、少し弱気になりますが
ここはアラヤちゃんにこれ以上心配かけないようにと虚勢を張って頑張ります。

そしてこの戦いに勝利した暁には、あのでっかい烏賊を使って烏賊飯を作ろう。そうしよう。

さぁでっかい烏賊ちゃんとそのおまけ。覚悟する準備は出来てる？私はもう出来てるっ！
弱肉強食の戦いがきって落とされます。

>>アラヤちゃん