12日目。

歩き進める度、『水』の気がどんどん強くなってくる。

…まぁ。

川が流れている訳だし、水の気が強いのは当たり前なんだけれども。





—————ただ。



そんじょそこらに、流れている『川』の気とは…また違う。

例えるならば…そう———



聳え立つ巨城から流れ出る【邪な気】が

川の水に溶け出ているかのような、そんな所。




———だから、魔物が減らないのさ。

はぁ…。

突如変化の解けたあなたを見て、青年はびっくりした表情を向ける。
ただ、あなたが涙を浮かべてまで謝罪する様子を見て、責めるという気にはなれなかったらしい。

恐る恐るといった調子で、あなたに手を差し出してきた。