【一揆参加12日目】

ゴレムの頼みを聞いてようやくキョンシー達に意思があったことに気がついた。
どこか感覚が麻痺していたのだろうか。ラズロという司教が生み出したただの人形と認識していた。
彼らの望みも、嘆きもまったく耳に入ってはいなかった。

直前まで人格や命のことを考えていたくせに、いざ戦いが始まったとたんにすっかりそのことを忘れてしまっていた。
戦闘による高揚で周りが見えなくなっていたと言い訳することはできるが、そうではないだろう。
おそらく危険を伴う戦闘行為にのめり込むことで、自分の感じている罪悪感や焦りから無意識に目をそらそうとしているのだろう。
あまりよろしくない傾向ではある。
責任からも逃げ、現実からも逃げて最後に行き着くところは碌なものではないだろう。

しかしながら今すぐは変われない。変わる訳にはいかない。
一朝一夕に気持ちを切り変えるには私の感情が納得することは出来ないだろう。


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　　　　　　　　シェイドの手には一体の小さな人形が握られている
　　　　　　　　その造形は前日に戦ったキョンシーの少女を模しているようである

　　　　シェイドから何歩か離れる

頭をポリポリと掻きながら、困ったような顔をする。

ひたすらアンドンの胸を揉みながらRJはうんぬん言い、
しばらくすると飽きたのか何処かへ去っていくのであった…。