虎獣人の少年。両親を早くに亡くし種族の違う祖母と二人暮らしをしていた。
そんな生い立ちではあるが、特にそれを気にしているわけでもなくごく普通の生意気なガキンチョに成長している。
少し違うのは、占い師兼呪い師の祖母の手で育てられたおかげか呪術品の取り扱い知識や、言霊を用いた歌をほぼ強制的に仕込まれている。
強制的に仕込まれた所為もあり彼自身は教わったそれらの事を嫌っておりまた性格も些か捻くれてしまったが、唯一言霊歌だけは彼の心に何かを抱かせている。
何事にも懐疑的な本人はこれらのものは全て迷信だと思い込んでおり、事実それらは特別な力を持つことなく何も起きなかった。
少なくとも、セルフォリーフと言う分割世界に迷い込むまでは。
しかし、セルフォリーフに迷い込んで元の世界への道を探している最中に分割世界メルンテーゼの要請を誤って承諾してしまい、この一揆へと巻き込まれてしまった。
その為この騒動に対しては非常に乗り気ではないが、困っている人々を目の前にして放っておける程少年の心は捻れきれてもおらず、面倒くさがりながらも『元の世界に戻るまでのついで』としてこの騒動に参加をすることとなった。



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