「…一人は、イヤか？」

「…大丈夫、大丈夫だ。すぐ消えたりなんざしねぇよ。
言っただろ、嬢ちゃんを裏切ったり、悲しませたりはしねぇ。支えになってやるってな。
俺は約束は守る男なんだぜ？この支えが必要なくなるまでは、傍にいてやる」

「だが、それでも…この先ずっといつまでもってワケにゃいかねぇだろう。
一揆騒動が終わった後の身の振り方は今からでも考えとかねぇとならねぇからな。
嬢ちゃんはどうするつもりでいるんだ、どっか身を寄せられそうなトコはあるのか？
…っつってもなあ、出会った頃のヤケっぷりからするとアテはなさそうな気がするが…」

「…行くトコが無ぇんなら、俺と来…」

「…いや、何でもねぇ…
そいつぁ嬢ちゃんの為にはならねぇよな…」

「ま、どうするのか、どうしたいのかを決めるのは嬢ちゃん自身だし、よーく考えておくこった。
早いに越した事はねぇが、すぐに答えが出ねぇようなら俺も一緒に考えてやるからよ。…分かったな？」