セフィラータが何だか慌しい…
とは思っていたけれど、都市からの連絡が来なくて、少し不安だった。
そんな時に突然弟が来て

とか言うから、なんだか気が抜けてしまった。

まだ少しだけ時間がある。

もう少しだけここに居たいと思うぐらいには、
このメルンテーゼにも、ここで出会った人たちにも愛着が湧いていて、
それなのに、私はこの世界のために、未だに何もしてない。
今まで私が戦って来たのは、仕事の為で、ここで出会った仲間の手助けのため。

だから私は、今からでも一揆に参加したい。

小さなイチゴの鉢植えを手渡した。
沢山の実がなっている。

祭りの最中——　ユキナにとって聞き覚えのある声が近付いてくる。

かまどに立つ女の顔で腕まくりをして意気込んでみせる。