まずは言い訳になるけど、本当のことだから書いておくわよ。
昨日の日記が白紙なのは、単純に日記帳が見つからなかったからなのよ！
それも全部、昨日くっついてきちゃったヒツジのせいなんだけど・・・
まぁこれじゃ分からないでしょうから、まずは順序立てて説明するわ。

まず、ええっと・・・
森に行ったところまでは書いたわね。
そこで綺麗なホタルは見れたんだけど、結局お城に通じてそうな道は見つからなかったの。
森から水場へ抜ける所でルーフとスラップと別れて皆と合流。

で、リンとクロを水場に案内してくれたゲンゴロウっておじいさんがいたんだけど、
そのゲンゴロウが、なんと建物までの抜け道を案内してくれるっていうの。
大勢だと見つかる可能性があるから、まずは少人数でってことで、
無理言ってリンと代わってもらって私も連れてってもらった。

水路を少し逸れていくと、
ツタが地面にまでうねってるとこの奥に、ほとんど埋もれたみたいな緑色の扉があって、
ひどくギィギィいいながら開いた扉の向こうは、なんだかカビくさい湿ったところ。
実際カビた鎧の類とかが無造作に置いてある倉庫みたいなとこだったわね。
ゲンゴロウが言うには、どうも兵舎の一室らしいんだけど、
そこから廊下に出た所で、このヒツジ達と出くわしたってわけ。
こっちは不意を突かれて結構まごついたんだけど、そこはゲンゴロウがうまくリードしてくれたから、なんとか勝てたわ。

まぁ、問題はその後よ。
なんでかしらないけど、このヒツジ、私達についてきちゃったの！それも一人に一人ずつ！
私のとこに来たやつに至っては、セバスなんて名乗って、やれ荷物を持つだのなんだのってうるさくて・・・
で、うっかり荷物をもたせたら、勝手に整理したらしくて昨日は日記帳が見つからなかったってわけ。
頭にきたから、一昨日捕まえたロンシーヌの世話でもしてなさいって命じたら
まんざらでも無さそうに早速森のほうへ向かって行ったわ。

ヒツジは可愛いと思うわ。ユニコーンもね。
でもペットはもうちょっと多いし、セバスはなんていうか・・・
ほとんど人だから、なんかペットって言うわけにもいかないし・・・
それともメルンテーゼ人的にはあれってペットなのかしら・・・？






親愛なるグランマ、パパ、ママ。
でもセバスが冬毛になったら毛糸を分けてもらえないか聞いてみたいとは思う。
グランマはどう思う？人の毛皮を欲しがるなんてやっぱり変かしら・・・

今日も変わらぬ愛をこめて。

Day9.　Marygold

（チロリんは距離をとっている！）