よーし、さっさと戦闘終わらせるぞ。
最近ブラッシングしてやる時間が減ってきていたからな。

ねえ、今ここで、僕に君の魔法を見せてはもらえない？
なんでもいいんだ。どんな小さなことでも。

なんだ、はずれか……。
あれ、リセナのことを知っていたんだね。うん、元気だよ。
でもどうして、彼女にコインを渡してしまったの？

そう……。もし見つけたら、君にも教えてあげようと思ったのだけれど。
ううん、君たちから見れば、そういうことになるのかな。
でも、みんな、誰かからなにかを奪いながら生きている。望んでいても、いなくても。
君ならわかるだろう？　ユディタ。

そういえば、みんなはどうしてカダイエを探しているんだろう。

一揆が終わるまで待っていたら、マァムブがおなかをすかせてしまってかわいそうじゃないか。
マァムブが動けなくなってしまえば、僕たちも困るもの。

……なにをしてもいいなんて、そんなことは思っていないよ。
僕だって、大切にしたかったし、そのつもりだった。
それじゃあ、君の言うわかり合うっていうのは、どういうこと？

どうかな。眼球は、それほど長いこととっておけるわけではないから。
君の瞳はもちろん美しいけれど、髪も、唇も、白い歯も、しなやかな体も、細い指も……。
ふふ、迷ってしまう。

ああ、なるほど……流石に全部まるごとは無理なのです。
その人にとって、最も焼き付いている……言うなれば最も思い出しやすい
嫌な記憶を、奥底に沈める感じなのですよ。

今は流石に赤ちゃんは振り回せないでしょうねー。
その事件があってから、幼い子供が間違って振り回さないように
重量化や安全装置など対応策を施したそうなのですよ。

なんでも『不死の研究』の副産物というか、別ルートみたいなものだとか。
頭の中で凄いことを考えていても、死んでしまったら続きを考えたり
途中経過を他の人が見たりすることは出来ませんからね。

……むー……返す言葉がないのですよ……
確かに奇麗事で、理想論というか……

あ、ヤマダさん！　……す、すいません！
（エンブリオの非礼（？）を詫びつつ）

……でも、確かに。正義じゃない、というか……
正義であることに拘らない、というのが違いということなのかもしれないのです。

いえいえどう致しまして！

ただ、小さな携帯ゲームだし…文字の小さな本と同じで
あまり熱中しすぎると目を悪くするから気をつけてね？

ありがとう。そういってもらえると凄く…凄く心強い。

それ、いいわね！魔女さんがそんな風に滞在できる場所を作ったら、
私もしかしたら何年か居座っちゃうかもしれないわ！

その時には私の持っているゲーム機をいっぱい持ってきて
魔女さんや他に滞在している人たちと毎日ゲーム三昧するんだから！
私はやりこんでるから強いわよー！

それに、世界を支配した魔女さんと私がタッグを組んだら
きっと誰も退治になんてこれないと思うしね。

そう、私はずっとわたし。
砂だらけの世界でも、機械だけの世界でも。

獣人から生まれても、エルフから生まれても、獣から生まれても。
私はこの人間の姿で生まれる、赤ん坊から…老人になって死ぬまで。

……わからないわ。

ね？聞いてもいいかしら。

魔女さんの…本当の名前。
魔女ユディタでは無い、あなたの名前。

平和といえば、メルンテーゼ周辺の情勢はどうなのだろう。
一揆が起きてから割と日数も経っているが、隣国からの干渉はあるのか。
今こそ格好のチャンスだし、何か兆しがあってもおかしくない。

今は皆おのおのの歩調で城に攻め込んでいる真っ最中だから、
ちゃんと情報収集の伝を持っている人でないとそこら辺は分からないか。

精神面な…たしかに神経太くなった気はする。
いやでも試験は別だ。模擬試験ならそうでもないが、本試験はな。
大学の前に通う学校、高校の入学試験とかいつも通りの力を出せなかった。
このメルンテーゼでの経験を大学の試験で活かせるかどうか…
そもそも帰れるのかどうか…。

俺のところのエンブリオは喋る奴も多いが、フリーダムな奴らばかりだぞ。
流石に戦闘についてはちゃんと協力してくれるが、平時となると
姿見えないわ影に潜るわ気づいたらいないわ契約主そっちのけだわ……。

…、……。

いやなんでもない。何か現実が、うん。
しかしなんだその従順になるよう生まれなおしているって。
調教とか教育とかそういう域を超えてる表現だぞそれ。

草食に…いやその発想はなかった。
元は子宝に恵まれなかった将軍が藁にすがる思いで作った法だ。
まぁたしかに、動物性を拒否して草食を貫く人もいることはいる。

なんとなく、あまり外界に興味ないと思ったから
そこまで意欲を見せるとは思わなかった。
アリスや誰かからなんとか世界間移動法を会得できればいいな。

妹の体格は…最近聞いたときには「170cmから先は数えていない」と。
ミニスカだめ？いいっていけるいけるってー(裏声)
膝丈ワンピースやサブリナパンツならあったと思う。大丈夫だ。

へぇ、クロマ・セロシア。それはいいな、一度見に行ってみたい。
皆の衣類の新調にも役立つし、シェリーにもう一着というのも…。
いやまて、男一人で行ける雰囲気なのかそういえば。

友達に一着あつらえてもらったというのはいい話だな。
あんな素敵なドレスを選んだんだ、オシャレ好きな友人なのかな。
ユディタ自身も素材いいんだし、もっといろいろ着たらいいのに。
魔女のアイデンティティが壊れるか？

それでも、今の黒い装いのままで髪だけ結い上げるというのでも
十分いい方向に印象変わりそうなものだ。
何なら次の装飾は髪飾り…あ、香り袋作ったばかりか。

イカのパエリアは美味しかったな。焼いたイカは割といける。
シーフードサラダ(全て生)を無理やり食べさせられたことがあってな。
手作りしてあげる！→火使っちゃいけないって言われた、の結果だそうな。

味噌汁に白いご飯…なぜこの世界にも、と思ったが、
たくあんや豚汁とか売ってる世界だものな、あるあるありえる。
おかずは…豚のしょうが焼き…酢豚…油淋鶏…ビーフシチュー…
肉なら何でもいいです…。育ち盛りだから仕方ないね。

へぇ、じゃあ怖いものは無いんですか？ユディタには

なんですか。自分が普通の女の子だと殊更主張する気はありませんが、失礼な言い草ですね

五十点ねぇ。それで今は何点なんですか？それに、零点も満点も取ったことがあるんでしょう？それくらい生きていれば

違います。全ての元凶があの女だからですよ

機械じゃないんだから想像くらいはできるでしょう？例えばラージンの民を犠牲にするなら何人ぐらい？

魔女が変身で、ドレスをですか。お伽話でも聞いたことが無いですね。ええ、一揆なんかをしている割にはみな呑気なもので、そのうちまた機会も有るでしょう

紹介って……貴女、そんなに知り合いいないでしょう？それに、紹介された相手があの男に何をされるかわかりませんからね？

残念ながら、助けになろうとしたらすっかり嫌われてしまいましたね

まー、人目があれだったんでとりあえず履いとくよ……

長生きしすぎると駄目だね。途中からもう成長とか趣味とかに意味をみいだせなくなってさー。
精神がそんな感じで腐ると、百年引きこもりとかフツーにやっちゃうし。やっぱり刺激がないとねー。

そんな感じでゆるーくボケが進んでるのは事実だけど、医学的なそういう老化から脳に来るあれはないよ。単純にひよってるって感じ。
親切だなあ。頭脳パンいいよ。好きだよー。

そかー。悪い奴らだなー。
グリゴリちゃんは好きだけど、犯罪の片棒を担ぐのもいかがなもんかって感じだしねえ。

……人は変われないよ、そう簡単にはね。
変わらせてあげたいんなら、変わるための教育をする必要がある。
キミは贖罪をしたいのか、更生をさせたいのかがごっちゃになってやしない？

まー、キミは確かにあの子に恨まれてる。
だとしたら、キミが彼のために何かするのは難しいだろうねー……

本音の所、どうしたいのさ？
簡単な事なら手伝うよ。キミ、良い奴だからね。

おっと……やっぱり無茶だったかな……
とはいえ死にたくないしね、すこし頑張ろうか

"アヴリラル　メルンテーゼ……

　ドーラ　プロドプロイ
　ケットシール　トルチュ
　ヒクシール　ヒェロナ
　ザントマー　グーイ"
　ザントマー　グーイ"
　ミ・ドラコ　ソルエファー"

……さぁ、始めようか

やるか、やります、やりましょう

…あまくないよ？

前よりは数も少ないが…油断は禁物だ

はら・・・・・へった・・・・・

オレ、レッサー。イウ。

はら・・・・・へった・・・・・

はら・・・・・へった・・・・・

オレ、レッサー。イウ。

オレ、レッサー。イウ。

私に毒されてくれると聞いてっ！！