「フンハッ」
喉元をかすめる魔物の爪牙、
だが俺は圧倒的な敏捷速度でそれを躱す——————！！！

「てめえの顔も見飽きたぜッ！」

「——————奥義ッ！」
「ファイナリティ・ブルタアアァァルッ！！！！」

「いまだっ！ボォォォォッスッ！！！！」

　 ヴァルキリー
風の戦乙女へと変化したボスがその身を翻し
天空へと駆け上がる——————！！！

「その身に刻めッ」

「—————神技！」
「ニーベルンッ！ブルタアアアールッ！！」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリ

「……………もう朝か」
俺としたことが恥ずかしい夢を見ちまったらしい、
やれやれ、と頭をかきながら寝台から身をおこす。

俺はオコジョ、オコジョのドッピオ、
どこにでもいる、組織に属するただのしがない物理オコジョだ。

おっと、身の上話はここまでだ。
実は先日から俺のボスが行方不明だ、スピ子の話しじゃ
一緒に飲んでたボスは突如蒼白な顔してどこかに消えちまったらしい。
事件だ、事件の匂いがするぜ。

くっ・・てがかりさえあれば・・・

「とぅるるるるるるるる、とぉるるるるるるるるんっ」

電話？ボスから電話ッ！？受話器、受話器はどこだ？

「もしもし・・・ボスッ！？ボスですか？
俺ですッ！ドッピオですッ！
探してたんですぜボスッ！今いったい何処に？
え？ゾンビに騙されて？もう立ち直れない？えっ？えっ？」


「はい・・・はい・・・えっ？二日酔い？日記を落とした？
チキレ敗北？どういうことですかボスッ！
泣いてないで質問に答えてくださいッ、え？

ゾンビに汚された？もうお嫁にいけない？
もともと手遅れだしそんなことは全然聞いてねえ！

いいから泣き止んで人の質問に答えろッ！日記はどうしたッ！？
もしもし？ボス！？ボーースッ！？」

ガチャン・・・ツーッツーッ


（今週の日記はお休みです！）　　　　　

異形と戦闘する青年を遠巻きに見るものが一人

・・・

　　　△　　土　▲
　　（　㊤　皿　㊤）　　がしゃーん
　　（　　　　　　　　）　　　　　　
　／│　　塊　　│＼　　　　　　　　　がしゃーん
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