「…ご主人、行き先を決めあぐねているみたいだけど大丈夫かしら」

「訓練場に行きたいが残り日数がどうとか言っておったのう…
何の事だか分からんが、この局面で目的も無くフラフラしておるのは拙いじゃろうな」

「数日前に道が拓けたばかりの天蓋庭園や攻略が容易でない三階廊下などの全容が
明らかになっておらんのは仕方ないとして、アクアパレスや二階廊下は結構な日数が経過したにも関わらず
まだ最奥部まで到達したものはおらんらしいの。特にアクアパレスの進行状況は
全体の半分にも満たないようじゃが…順路的な問題かのう。何かあってもおかしくはなさそうなんじゃが」

「武具はそろそろ皆目指すものが固まってきてそうだけどご主人はカネも枠もないって嘆いてたね…
強いエンブリオやクリーチャーは日ごとに出てくるからねー、成長を仕上げようとおもったらキリが無いよ」

「…なるほど、能力の大部分が入れ替わるのは当然として
そこに関わらぬ容姿や性格には僅かに影響は出るんじゃな。
オリジナルの部分、つまり個性には変化はない、か…
とはいえ自分が変わるという感覚はどういうものなんじゃろうかのう。
バニー殿の想像という事じゃが、コア殿らを見る限りでは合っている部分はありそうじゃな」

「歴史を紐解けば答えは見つかるじゃろうが、タブーのようなものなのかもしれんのう…
実際問題実験などでネクターを無駄遣いできるような余裕は無いし、第一そんな状況でもないからの。
全て片付いたら調べるなり、実践するなりすればいいじゃろう」

「実践って…サラッと怖い事言うな」

「戦闘・日常を問わず能力の行使の仕方にも影響すると考えられそうじゃな。
あとはそれぞれの個体の願望や、単純に気持ちの問題…先に挙げた個性、等も関わってくるかもしれん。
我とてそうじゃし、己のやりやすい姿形を取る事で色々捗るじゃろうからの」

「文明の利器にどっぷり浸かってはいるが、環境への適応力の高さが人間の武器でもあるからな。
即座に代替策を考え付く知能と、それを実現する技術は他の生物には真似できない部分だろう。
…ただ、あまりにも変化が激しい場合は野生生物に近いエンブリオ達の方が強いだろうが」

しびれぐすり　とか　どくの　たぐいは　あいぼうが　ときどき　つかうけど　ぼくは　ちょっとなあ…
じぶんじゃ　そういう　ちからは　ないし　つめや　くちばしに　そんなの　しこんだら　あぶないし

あいても　まさか　そんな　ところから　くるとは　おもわなくて　すきは　つける　みたい
うちの　あいぼうは　ちいさい　けんを　なげる　やりかた　だから　そういう　ことは　やらなくて　すんだけど

うーん…　できれば　この　いっきの　うちに　ちからに　なれれば　りそう　だけどね
むらに　かえったら　そこまで　おおきな　ちからが　いることも　そんなに　なさそうだし

うん　いろいろ　しんぱいしたり　あせったり　してるより　たのしいのが　いいよね
あんまり　さきの　ことで　なやんでても　しかたが　ないかな？　かんがえないとは　いえないけど