シルフィードは、困ったように小さく・・・元から小さいが・・・なってミアンヌに一応謝る。

ふと、シルフィードが手にしている石を見て——

・・・うなだれるシルフィードであった。

堪え切れずに噴出した男の様子を見てこめかみが少し痙攣している。

口の中で何かを呟いている。
…そう離れていない場所に立っている木が、風も無いのに揺れた。
実っている、握りこぶしほどの木の実がその勢いで男の後頭部目掛けてすっ飛んでいく。
直撃コースである。

>「でもお前みたいな良いとこのおじょーさんがどうしてそんなに強くなりたいんだ？」

少しだけ、躊躇った様子を見せた。

複雑な表情をしている。
あっけなく「寄せ」られてしまった自分に対して何か思うところがあるのかもしれない。

そう言うと、人形がふわりと浮いて少女の方へ向かう。
その手でやさしく受け止めた。