てちてちてち、ぱたぱたぱた。
ちょうど夕飯の支度で忙しくしている最中。
もしかしたら、彼の耳に届く足音は、以前と少し違っていたかもしれない。
あの時とは違って、今は足を保護するためのスリッパを履いているから。
逆に、こちらは彼の足音をとその声を聞き違えることはなく。
名を呼ぶ声に振り向いた。

言いながら、なにやら思いついたらしい。
鍋をかき回していた手を止めて、急ぎ足で彼の傍まで行くと、その手をとって引こうとする。

焚き火の傍へといざなおうと。
成功すれば、彼の手を取って、そこにかけた鍋の中に差し込んでいるお玉を握らせようとする。

言いながら、またもとの場所に戻って、水で戻した干し肉を細かく切り始める。
鍋の中では、とろりとしたこげ茶の液体が、ふつふつと煮えていた。

　　　△　　土　▲
　　（　㊤　皿　㊤）　　がしゃーん
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　／│　　塊　　│＼　　　　　　　　　がしゃーん
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