ソウハの八つ当たり・・・もとい、活躍によって邪魔者たちは退けられた。

水辺に移動する道中、ソウハの口数は少なかった。
ソウハとナナ・・・二人の関係をアラヤはよく知らない。
でも・・・。
いや、なんでアラヤがこんな・・・『心配』なんてしてるの・・・？
人としての慈しみの心が残ってたのか、それとも・・・『人を救う』という神子としての本能なのか・・・。

あんなお利口さんな少女はもういない。
まぁほんとにお利口さんなら、自分で一度救った人たちを自分で殺したりはしない。

当のお姉ちゃんは神子なんて、そんなこと知らないでしょうけどね。

*----*----*

考え事をして歩いていたが、水の音で現実に引き戻された。
どうやら会話のないまま水辺に着いたらしい。
一瞬、ナナの残していたメッセージのことが頭をよぎった。
しかしあれから時間も経過しているし、残っているわけがない。
でも犯人は現場にもどるとも聞いたことがある。
この場合は犯人と言っていいのかは微妙だけど。

とりあえず辺りに視線を向ける。
人影は見当たらない、が・・・水面下に『ナニカ』がいる。

アラヤが言い終わるより前に『ナニカ』が姿を現した。
明らかに友好的ではない様子に、迷う必要はなかった。

>>アラヤちゃん