マウスの調子がおかしいので、おかしなメッセをおくちゃったみたい。ごめんなさい。

サマーバケーション参加中です。パラソル、背景、文才？何それ美味しいの？
水辺で軽い水浴びをしていると、ヒナの奴が声をかけてきた。
「福ちゃん、アタイも海で泳ぎたい！」
何を言い出してるんだ、こいつは。コイツが海に行っちゃいけない理由なんて、数えだしたらきりがない。それを説明してやれば、こいつも諦めがつくだろうな。
「まず、第一に水着を買う金がない。第二にその羽がついてたら、そもそも泳げない。第三にお前胸へのコンプレックスから他の人にからむだろう。はいはい却下却下、今日も元気に探索するぞー。」
「羽は・・・魔力の出力落とせば、何とかなるし、そんな大人げのないことしないもん。」
ヒナが露骨に頬を膨らませて、むっつりした顔になった。でもまあ、なんといってもそもそも水着がないんじゃいけないわけだから、絶対に行くことはできないわけだ。何でもかんでも、コイツの思い通りになってたまるか。
「ヒナ様、水着をお持ちしましたわ！風香様が持ってきてくださったのですの！」
姉貴ぇ。まぁ、いいや、僕には関係のないことだし。満面の笑みを浮かべながら、どの水着を着ようかなっと行っているヒナが水着の一つを身体に当てつつ、僕の方を向き、
「福ちゃんもいっしょに行くよね？」
と有無言わせない笑顔で尋ねてきた。僕は、ただ、首を縦に振ることしか出来なかった。まあいいや、ヒナのみたいに僕の水着も色々種類があるんだろうし。

福ちゃんがさっきから姉貴とシルヴィの野郎いつかぶっ飛ばしてやるって行って、ずっとパラソルの中に篭っているのよ。スクール水着とビキニしかなかったのがそんなに嫌だったのかしら。シルヴィさんに勧められて着てみたけれどアタイは嫌じゃないけどなあ、スクール水着。そんなことよりも、福ちゃんとアタイは今、パラソルの下で、ぼけーとしているのよ。泳ごうとしたら、魔力のハネが邪魔でやっぱり泳げなかったのよ。残念。こんな日光浴ばかりじゃ、気がめいるし、巨乳に目が行って、軽く殺意を覚えるし、病気になるのよ。何かやらないと・・・、そうだ！
「福ちゃん、アタイ砂のお城作りたい！」
じとーっとした目で福ちゃんがこっちを見てきたのよ。そして、シャベルを一個取り出して、アタイに手渡したの。
「ほれ、シャベルだ、頑張れよ。」
ぶっきらぼうにそう返されると、少し寂しいのよ。どうして、こんなに今日は何時にも増して機嫌が悪いのかなあ。ともあれ、暫くして立派なお城を作ったら、福ちゃんも見ていられなくなって、きっと、一緒に砂のお城を作るのよ！
「有難う！早速作ってくる！」

シルヴィと姉貴の奴、ビキニとスクール水着の二択とか性根腐りすぎてるだろう。それで、二人の記念を残しましょうとかいって、記録用の魔道具でこの恥ずかしい姿撮影しやがるし。マジで頭がおかしい。そんなわけで、動くのも嫌だし、そもそも僕は泳いだことがないので、パラソルの下に篭って、ヒナが城を作るのを静観しているわけだが。本当に花飾り作る以外は不器用だな、コイツ。つんでは崩し、つんでは崩しを繰り返している。
あ？次第に表情がおかしくなってきたな。ニコニコと嬉しそうな笑みが次第に消え、どんよりとした表情になり、今にも泣き出しそうな表情に変わっている。・・・コイツなにしにきたんだよ。いい思い出もこのままじゃ残らねえじゃないか。僕もだけど。ヒナが泣くのがいやだとか、そんなんじゃない。ただ、その後にヒナの機嫌が悪くなって僕に危害が及ぶのが嫌なだけだ。

福ちゃんがパラソルとシャベルを持って。こっちに来たのよ。
「仕方ねえ奴だなあ。」
そう歪んだ笑みを浮かべつつ、砂を盛り始めたの。
はじめはこつが分らなかったのか、アタイの邪魔ばかりするようだったけれど、暫くしたら、基から器用な性質が幸いして、アタイよりも手際よく作り始めたの。だから、暗くなる前には不恰好だけどそれなりに見れる砂のお城が出来たのよ。うれしい。
「福ちゃん有難う！福ちゃんのおかげだね！」
そういったら、何故か、顔を真っ赤にして、口をもごもごと動かしていたの。変なの。そういえば、こんなに福ちゃんと下らない話しをしたの久しぶりかも。本当に楽しい時間だったな。又きたいな。
・・・昔は海って言うのはアタイにとっては牢獄も同じだった。外の世界から完全に隔離されて、歌うこととたまに砂のお城や流れ着いた漂着物を眺めるだけしか出来ない牢獄。それを考えると、今はこうやって、同じことをしているけれど、今は一人じゃない。一緒に居てくれる人がいる。だから、アタイはこうなってよかったんだと思うの。
アタイは今、とっても幸せなんだなって楽しい夏の思い出のおかげでかみ締めることが出来たのよ。嬉しいの。

はっきりとしない答え。
自分でもうーん、といった答えなのは自覚済み

胸元に片手を入れ、一度に三本のナイフを取り出す。

深々と頭を下げ、礼を述べて。

ヒナの視線に気付き、不思議そうに問いかける。

（福莉さんの顔を覗き込もうとするが、連れの人形のいつもよりどこか穏やかな声に制止される）

（と言いかけたところでお馴染みの魔砲を見ると「あー」と納得したようにゆっくり一つ頷き）

改めて挨拶しなおすと、くしゃくしゃになった福莉の髪を上から軽く押さえるようにぽむぽむ撫でた。

女性が多いようだという言葉に軽く首を傾げる。

早口でフォローを入れようとするヒナにきょとんとしてからまた笑いだし、それが治まると少し困った顔をする。

ぼそりと、あいつ、というときは少し口ごもるように言ったが、苦笑いして首を振った。

話を振られてぴょこんと垂れ耳が小さくはねる。

ヒナの純粋な瞳と全く無粋な質問のギャップに頭をがしがしとかきむしった。

君の翼を見た少女が、そう呟く

ヒナ以外の二人にサイド会釈を返した後、問い掛けに「そうですね・・・」と少し考えた後、論より証拠です、と呟いて。

と、スマホを取り出して手早く操作。すぐに持ってきてもらいますから、と微笑んで後、
皆さんアイスクリームで良いですか？　と三人に問いかけた。

駄目、とはどういう事ですか？　と首をかしげ。
わたしは今回はちょっと調べ物があるので、と心から残念そうに。

沈める、という言葉に少しだけ首を縦に落として。
どういう事ですか？　と穏やかな口調で一歩踏み込みつつ。

友達になれれば、という声に返す言葉はあくまで快活に。