各種宣言を行なう >> |
探索25日目 基本行動の宣言を確認しました。 「取引行動」の宣言を確認しました。 「生産行動」の宣言を確認しました。 「遺跡外行動」の宣言を確認しました。 「闘技大会」の宣言を確認しました。 「キャラクター」の宣言を確認しました。 「コミュニティ」の宣言を確認しました。 「楽器作製」の宣言を確認しました。 |
Diary |
|
私はきっと一生後悔する。最後の言葉が、悲鳴になってしまったことを。 ティアさんは相変わらず、暇を見つけては病室に来てくれる。一人で居るよりはいいって思うけれど、会えば会うほど、言わなくちゃいけないことが増えていくような気がして、私はティアさんの好意を持て余してた。 いつもティアさんは、病室に来るとバイトのみんなの話をしてくれた。そうしてくれると、無機質な病室でもみんなとつながっていられる気がして、ちょっとだけ、ティアさんがくるのを心待ちにしていた。なのに今日に限っては、ティアさんは何も言わずに。時折、笑いかけてはくれるんだけど。黙々と世話を焼いてくれるだけだった。 話せないくせに、最初に無言に堪えられなくなったのは私だった。 ティアさんの肩を叩いたら、ティアさんは「なあに?」と振り向いた。 手のひらを上にして、右手でペンを持つしぐさ。何でもいいから文字を書いている振りをして、ティアさんを見つめる。 ああ、と納得してティアさんがナースセンターから書くものとペンを持ってきてくれた。何故か、ちょっとだけ嬉しそうに見えた。 どうしたのかな、と見つめていると。 「初めて話しかけてくれた」 だって。 多分、ここに来てからって事だよね。 そうだっけ? って考えてみるけど、よく、わからない。 だから、ティアさんが持ってきてくれた紙に『そうだっけ?』って書いた。 それを見せるとティアさんは頷いてくれた。 ほんの些細なやり取りだけど、確かに誰かと言葉を交わすのがすごく久しぶりな気がした。頷くとか、首を振るとかだけじゃない、ちょっとしたやり取りがなんだかとっても愛しくて。 「はるかちゃん?」 気がついたら、また、泣いてしまっていた。 あ、まずい。涙腺緩くなってる。 怖くってじゃないよ。震えた手で、あわてて『なんでもない』って書いて、ティアさんに突きつけた。 それから、『話があるんです』って。 言いづらかった事って、書いてみせるのもやっぱりやりにくい。 多分、ティアさんだって考えてた事だから、いつかは必ず言わなくちゃいけないことなんだけど。 ちゃんと、ケジメはつけないと。 『バイト、辞めます』 私、こんなになっちゃったから、続けるのはきっと無理だから。 料理なんててんで作れないし、話せもしないのにホールなんて、迷惑かけるだけ。 「……そう」 ティアさんはそう呟いただけだった。「ダメ」とも「これから頑張って」とも言ってくれなかった。 文字と音の会話って、不思議。 なんだか、言葉で話すだけじゃない変な沈黙がある。 会話と会話の合間に、音と文字にならない沢山の思考があって、その端っこひょいと摘んで放り投げてるみたい。 会話はそれきり途切れてしまったけど、またちゃんと伝えようって、そう思ったんだ。 『また』ね。 看護士さんに頼んで、病室を替えてもらった。もうちょっとナースセンターが近くて、出来れば、人の声が聞こえる所。我侭を言ってしまったけれど、少しでも、舞台を整えたかった。『また襲われるかもしれないし、誰も知らない場所に移りたい』そう言い訳したら、看護士さんは渋々だけど場所を用意してくれた。 それから、移動した事をおまわりさんにだけは伝えてもらった。ちゃんと『おまわりさんにだけ』。大事なのは、おまわりさんと看護士さん達だけしか、私が移動した事を知らないってことを、おまわりさんが知ってること。だから、伝え方はちょっと工夫した。 何時か、もしかしたら、今日にでも。 おまわりさんは、『この事件を終わらせ』にくる。 一人で居る時は、ずっとそればかり考えてた。 来ないでって祈りながら、震えてるだけだった。 『また』なんて、もう来ないって事、気づかない振りを装って、諦めてたんだ。 今はね、ちょっと違う。 本当にどうしようもなくなった時、私ならどうする? って。 歌えばよかった。剣なんて振らないで。どうせ死ぬかもしれないんだから、私が本当に好きなこと、その瞬間だけでもやればよかったって思った。 何にも変わらないかもしれないけど、そうしたら、もっと私のやり方があるんじゃないかって、思えてきた。 冒険者としてじゃないよ? 非力な一般人、牧野瀬悠に出来る、私のやり方。 あの時と同じ、青い外套、癖っ毛。見上げる高い背。 ハーシーという名のおまわりさん。私を、殺そうとした人。 ソイツは音もなく現れた。 手には何にも持ってないように見えた。非力な私には斧なんて要らないと思ったのかも、それとも、病院には持って来れなかったのかな。 どっちでもいいけど、運がいいって思っておくよ。 つたないけれど、自分なりに舞台は整えた。スポットライトはないけれど、たった二人、役者は揃ったよね。 私と、おまわりさん。 いつかは来ると思ってた、考える時間は沢山あった。 ちゃんと、逃げ切って魅せるからね。 ねえ、おまわりさん。 ここからは、即興劇。 最後まで、つきあって。 虚ろな視線を、おまわりさんに送る。焦点を意図的に、ほんの少しだけずらす。目は開いたまま、なるべく瞬きはしないように意識。毛布の下、震える手がおまわりさんに見えないように、シーツを握った。それだけじゃダメ、力が入ってる事、見えないように、脱力をイメージして。 何を考えてるのか、おまわりさんは例の笑顔。相手の意図とか、考えてもしょうがない。だって、何にもわからないし、想像もつかない。 出来る事を、するだけ。 おまわりさんが何を言い出すかわからないから、キュー出しは私からって決めてた。 なるべく不自然にならないように、テーブルに置いたままの紙とペンをとった。 『こんな時間に、どうしたんですか?』って。 書こうとして、枕元のライトを点けた。この順番が大事だって思ってた。いきなりライトをつけたら、相手は警戒するんじゃないかって。 手が震えてしまう。ちょっと読みにくいけれど、書き直すのも変だから、それをそのまま渡した。 何かされるんじゃないかと考えてしまうと手を伸ばすのも怖かった。ずっと、心臓が早鐘を打っていた。 賭けだった。何もかも。 勝算が本当にあるのかどうかもわからない賭けだったんだ。 おまわりさんは、なんだろう、もしかしたらだけど、困惑してるみたいだった。 「思い出した事がないかと思いまして」 気がついたら、安堵の息をついていた。演技じゃなかった。もし、このタイミングで「殺しに来た」とか言われちゃったら、それだけで幕が閉じちゃうから。 『何も、思い出せません』 「看護士さんが、病室を移ったって言ってたから」 『何も、思い出したくないんです』 憶えてるよ。きっと、忘れない。 『きっと、怖い事があったんだと思うから』 今だって。 手の震えは隠せなかった。もう隠しきれるとも思えなかった。 看護士さんたちのあわてたような話し声が、不意に病室に届いた。 ばたばたとした足音が、廊下を通り過ぎていく。 私の病室に、電気がついてる事、気がついただろうか。どっちでもいい。けど、看護士さんが扉を開けなくて良かったって、思った。今はそれでいいかもしれないけど、巻き込んじゃう可能性もあるから。 『消灯時間過ぎてるのに、電気ついてるのばれちゃったかも。後で怒られそう』 おまわりさんは押し黙ったまま、私の書いたメモを見ている。 ごん、と小さくない音がした。青い外套から、あの時の斧が、地面に落ちてた。 「あー、見られちゃった」 おまわりさんが、小さく呟いた。 怖がったらダメ。悲鳴はもうあげられない。震えててもダメ。なにもしなかったら、きっと殺されちゃう。 おまわりさんはずっと笑顔、嬲るように。 「これ、憶えてる?」 忘れるわけない。 震えが止まらない。手の震えが全身に伝わって、もう、字を書く事だってできそうにない。 逃げられない。 そんなの知らないって、話そうとして、息が漏れた。 もうダメなんだって、一瞬、諦めた。 強がってみても。私、本当に弱くって。 やっぱりね…………ダメなのかな。私なんて。 その時だった。 本当に、冗談みたいな、ばかばかしいくらい偽物みたいな奇跡が、病室に届いたんだ。 キュラキュラキュラキュラって、キャタピラの音が。唐突に。 え? って、音の無い疑問が漏れた。 見るとおまわりさんも、不思議そうに首を傾げてる。 聞こえるはずなんてないのに、バイトの人たちの声が聞こえた。きっと、ティアさんの魔法だ。 「ユウちゃーん、早くバイト帰ってきてねー」「こら、病院の前で騒がないの!」「ユウ後輩、仕事たまってるぞ」「あんまり騒いでも迷惑だろう」「……あほ毛で応援しも見えないと思うけど」「それ、便利だね」「……ま、こういうことよね」 気がついたら、震えは止まってた。 あのお店、素敵だよね。 ほんと、考えてた事とか、諦めてた事とか、頭の中、全部吹き飛んで、真っ白になっちゃう。 『それ、なんですか? もしかして、犯人を示す証拠とか?』 かなり強引だけど、書いた。もう、何を言いたいのか、しっちゃかめっちゃか。 でも、もう怖がってやらないって、思った。 怖いけど、怖くない。 絶対、怖がってやらないんだって。 最後まで、強がってやる。 私、いろいろな人たちに助けてもらってるから。 『ごめんなさい、事件の事、何も思い出せないんです。絶対に、思い出さないと思います』 あなたから、逃げ切ってみせるよ。 おまわりさんは、ずっと私を見つめていた。 私は、目を逸らさなかった。 しばらくして、 「思い出した事があったら、なんでも言ってください。必ず駆けつけます」 そう言い残して、おまわりさんは病室を後にしたんだ。 今日のこと、もう、言葉に出来そうにない。 多分、この気持ち、きっと誰にも伝えられないと思うな。 話せないからじゃないよ。 今は、胸がいっぱいで。 今回は、 ENo.1646ティア・クレイティアさん ENo.486おまわりさん ENo.244 エイテン=U=フォーロックさん と、連動していたり関わりがあったりします。 また、 南瓜の涙亭アルバイトの皆さん ありがとうございました!
|
Message |
|
メッセージはありません。
今日はメッセージを送っていません。
|
長編日記倶楽部 |
コミュニティメッセージはコミュニティページで確認できます。 |
突撃メッセ委員会 |
コミュニティメッセージはコミュニティページで確認できます。 |
Fairy's INN |
コミュニティメッセージはコミュニティページで確認できます。 |
町屋商店 |
コミュニティメッセージはコミュニティページで確認できます。 |
NANDEMO許可! |
コミュニティメッセージはコミュニティページで確認できます。 |
レンタル宣言 |
コミュニティメッセージはコミュニティページで確認できます。 |
文章が好き! |
コミュニティメッセージはコミュニティページで確認できます。 |
普通。 |
コミュニティメッセージはコミュニティページで確認できます。 |
Main |
|
追加アイコンを 1 増やしました!
ビブラート に技回数を 3 振り分けました!
ItemNo.4 暇つぶしドラム を捨てました。
現在の体調は いい感じ!
【第30回更新からの闘技大会参加メンバー】
|
|
訓練により 呪歌 のLVが 1 上昇しました!(上位CP - 14 ) 訓練により 呪歌 のLVが 1 上昇しました!(上位CP - 15 ) 訓練により 呪歌 のLVが 1 上昇しました!(上位CP - 16 ) 訓練により 呪歌 のLVが 1 上昇しました!(上位CP - 17 ) 訓練により 呪歌 のLVが 1 上昇しました!(上位CP - 18 ) 訓練により 呪歌 のLVが 1 上昇しました!(上位CP - 19 ) 訓練により 魔力 が 17 上昇しました!(能力CP - 18 ) 訓練により 器用 が 19 上昇しました!(能力CP - 19 )
技 フィアス を修得しました!
ティア(1646)から 130 PS 受け取りました。
質素な保存食 を買いました。(- 20 PS)
魔法石の欠片 から お試し人生 という 装飾 を作製実験しました。
小象 の 体格 が 12 上昇しました。(-36CP) B1F R-15 魔法陣〔落書きの壁〕 に移動しました!
S-15 に移動しました!
【合言葉&場所チェック】
|
声が聞こえる・・・ |
ネイ(122)の声が届いた: ネイ「今はこっちの道かなぁ。」
テル(2066)の声が届いた:
らのじ(1385)の声が届いた:
しずかちゃん(1284)の声が届いた:
ヒュペ(475)の声が届いた:
ベアトリス(287)の声が届いた:
|
Next Battle |
|
B1F T-12 / 平原
通常戦が発生!
|
Data (第25回 第27回) |
|
ENo.1739 牧野瀬 悠(まきのせ はるか) |
各種宣言を行なう >> |
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
* 単独行動中 * |
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
[PL] ぼり |
|