ENo.1441 マイラ

まともな食料は売っていたものの…高いな。
手持ちの金ではとてもじゃないが、買えそうもない。
不味い物で我慢してもらうしかないな。
また不貞腐れそうだが、仕方あるまい。

道は二手に別れているが、見通しが効かない以上、
ギャンブルになりそうだ。

とりあえず、森や山の中は避けるとしよう。
こういう場所はより見通しも効かぬ。
襲撃されやすいからな。

「うっうー！」

「ところで、コイツの武器の作り方で、依頼に応えて大丈夫なんか？」

「……物ガデキレバ納得ハシテモラエルダロウ。恐ラクハ…」

シャオ(2566)の声が届いた：

シャオ「砂地で流木ばかり拾うのは嫌がらせでしょうか?」

ジル子(15)の声が届いた：
般若「２段目初習得とか妬ましいィィィィ！！」

彩音(104)の声が届いた：
彩音「諸君！私はおっぱいが大好きだ！　ワシと志が同じものはコミュ62へ集え！」

げっか(614)の声が届いた：
げっか「付加１2いるか〜い？伝言よろしくね♪」

香我美(783)の声が届いた：
香我美「ついにKT2セカンドシングル発売ですわ。よろしくお願いいたしますね。」

レント(844)の声が届いた：
レント「武器Lv12あるよー！そこのおぜうさんどーよー！もちろん紳士や男でも可能ですけどねー。」

ジェム(1175)の声が届いた：
ジェム「にゃにゃ！」

マイラ(1441)の声が届いた：
マイラ「うっうー！こっちにはたべものあるかなぁ？」

ヒルダ(1954)の声が届いた：
ヒルダ「武器の作製、随時請け負っているわ。対価は…そうね。その時次第って事にしておきましょう」

スヴァヤック(2046)の声が届いた：
スヴァヤック「合成くらいなら手助けしてあげられてよ、伝言して頂戴」

E.W(2054)の声が届いた：
E.W「西の森林。東の山岳。……楽な道はないものだ」

レイティア(2210)の声が届いた：
レイティア「拙い腕で良ければ武器製作請け負うよ。適当にメッセージ投げてね。」

おなかがすいたの

ENo.1441
マイラ

V S

Encounter!!

マンモス

こことは違う世界。

その世界のある町には、亜人と呼ばれる者ばかりが
暮らしている、貴族の館がある。

その貴族の当主もワーキャット（人間と猫の混血）であり、
ただ一人の例外を除けば、純血の人間はいない。

そんな館で、侍女として働いているうちの一人が、
今回この世界に来訪した彼女、マイラである。

しかし、「彼女」とは言っても、
実際のところ、性別というものはないのかもしれない。
何故なら、キマイラであるからだ。

ある研究者が、行き倒れた人間の少女を素体とし、
数々の獣を合成した結果に誕生した生物。
それが彼女である。

研究者はこの結果に多かれ少なかれ喜んだはずだが、
その先を考えていなかったのが運の尽きだった。

生まれた彼女は、本能のままにその研究者を襲い、『喰った』。
その後、各地を放浪し、また行き倒れた所を現在の主に
助けられ、館で働くようになる。

今回、もう一人の侍女と同じ世界に行くことに
なっていたはずだったのだが、転送事故なのか
それ以外の要因が働いたのか……とにかく、
マイラは他世界との通信が隔絶された、この世界に来てしまった。

でも、彼女は寂しさは少し感じているものの、
あまり動じてはいないようだ。

……いや、動じるだけの頭がないだけかもしれないが。

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見た目はただの人間だが、
羽やら尻尾やら、果てには犬や蛇の頭部のようなものが
身体から生え出すように現れる。
しかも、獣らの頭部は言語を解する。
素体である彼女よりも利口な感じがするのは、
気のせいではなく、実際にそうなのだろう。
彼女自身の知能は、まるで子供である。

もっとも、元からそうであったのか、
キマイラとなった時の弊害なのか。それは分からないが。

なお、マイラというのは本名ではない。
拾われたときに、主の女性につけてもらった名前である。
本人は、名前すら思い出せなかったとのこと。

なので、身元も何もかもが不明である。
「よく雇う気になったよね。まぁ、イメト姉だから仕方ないか」
とは、主の女性の妹の弁。