ENo.2474 スノウホワイト・リリィ

その宮殿はまるで真冬に閉じ込められたかのような寒気で満たされていた。
辺りを見回してみると、無数の可愛らしい氷像や煌びやかな装飾品がこれ見よがしに置かれている。
どれも手入れはされているようだが、管理はされているようには見えない、持っていこうと思えば簡単に持っていけそうに思える。

ふと、声が聴こえてきたような気がして回廊を歩きだす。
暫く行くと一面に花が咲き誇る中庭が目に留まった、この寒々しい宮殿にあってあたかもそこだけ春が訪れたかのようだ。

その春の中、様々な妖精達や生ける宝石に傅かれた1人の少女が微笑を浮かべてこちらを見ていた。

「ふふ、こんなところまで人が来るなんて珍しいのよ。」

銀の髪に白い肌、少女のように見えて少女のように見えぬ微笑、人ならざるものの気配。

「ここまでこれたものには褒美を与えることにしているの。装飾品ならば好きなものを持っていきなさい、ペットになりたいのなら飽きるまで可愛がってあげる、氷像が好みなら永遠に時を止めてあげるわ。さあ、あなたの望みはなに？」

そして、私の望みは・・・
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雪の女王の娘達の一人

白に近い銀髪に真白な肌、小柄で年若の少女に見える。

女王を継ぐものを選抜するための試験である「第9回男100人骨抜きレース」に参加中。
が、女王の立場など面倒なので試験に対するやる気はなく、宮殿外を物見遊山の気分で出歩いているに過ぎない。
あちらこちらの世界を渡り歩いてアンジニティへと流れてきたが、この過酷な世界でもやっぱり観光気分は抜けていないようだ。

物理的な力は貧弱であり、困難は魔力と他人の力で解決することを好む。
特に、魔力によって温度と心を操ることを得意とする。

趣味は装飾品と可愛いもの集め。
見た目が気に入ったものは一定期間氷像にして愛でる癖がある。
簡易宮殿には集めたり作ったりした趣味のコレクションがいくつも飾られているが、管理が面倒なのでなくすこともしばしば。
「欲しければ好きに持っていって良いわよ｣とは本人の弁。

現在は可愛いペットを募集中、好みのタイプは暑苦しくない知的で繊細な美少年。

※プロフ絵とアイコンとは『キャラクターなんとか機』で『少年少女』セットから作成したものです