ENo.261 リエナイ・ディボート

出身世界の主である海の小神により姿を魔物に変えられた元人間。
元に戻る手段として提示されたのは、神の側に仕えるか、貢物を捧げるか、そのどちらかで神を満足させること。どれほどとも知れぬ長い期間を過ごすことに変わりがないならまだ財宝探しの方がマシだと考え、一攫千金を目指し故郷を旅立った。
ただ残念ながらトレジャーハンターに必要とされるセンスに欠けており、小さな依頼をこなして日銭を稼ぐのが精々となっている。
人助けは嫌いではないため、これはこれでいいかとたまに思ってしまうのが悩み。

いまの姿は、人間の上半身に8本の蛸足を下半身として持つ海魔の一種。地域によってはスキュラと呼ばれることがある。
本来は乾燥した環境に酷く弱いのだが、魔石「海魔の涙」の加護によりどこでもぴちぴちしっとりしている。でも暑いものは暑いし熱いものは苦手。暖かな食事もやや苦手。なまざかな、平気です。
※人と蛸の部分はどちらもよく似たそれというだけであり、瞳などの細部は異なる

見た目は魔物だがその身体は海神の御業で直接肉体を変質させられたものであるため、実質は受肉した神の使い(天使)に近しい存在である。本人は「あんな助平爺さんの手下なんて御免被ります」と否定するが。
（しかし神聖力は自身の都合のいいように振るう。人間とは身勝手なものである）

出身は「取り残された潮騒の小世界：Podoleti（ポドールチ）」。
ある海洋世界に隣接して存在する無数の小世界のひとつにして、世界間を移動する旅人の間でもかなり知名度の低いマイナー辺境世界。
しかし存在する生命はその小ささに見合わぬ多様さを誇り、ある意味では財宝に満ち溢れた世界でもある。だが、数少ない住民達はそんな狭い評価などさっぱり知らずに日々を過ごしている。

なおリエナイ・ディボートは本来の名ではなく小神より与えられた名前。仮初の姿だと意識するためにあえて名乗っている。

カニが嫌い。食物としてではなく、その姿が嫌い。

セルフォリーフへは救援依頼の噂を聞いて来訪してきた。
この状況なら割の良い依頼があるだろうという打算あっての行動だが、構成する根っこの部分は“いいひと”でありまた小市民なため、この機会をどれだけ活かせるかは怪しい。

付き合いの浅い相手には敬語気味に接し、距離を確保しようとする傾向がある。
単身のときか、ある程度心を許した相手には素の口調が出てくる。

陰気なメカクレ。