ENo.1369 キャスター・コード・C・コロナ

さて。

こちらの時間軸でおおよそ１０日目を迎え、一区切りと言った所でしょうかね。

その辺で遭遇したもーこちゃんや蝶子ちゃんに助けてもらいつつ、なんとか上手いコトやってきましたが…

肝心の帰還の手段は何にも掴めず。というかまともな情報が全くと言っていいほど得られずである。

出合う輩といえばチンピラだとか底辺の賊だとか、そんなのばっかり。果ては虫だとか動く肉だとかの不思議生物というわけで。

たまに冒険者に出くわしたりはするんだけど、結局境遇は同じなのよね。

とりあえずその冒険者さんによると、北東に街があるらしいとのこと。
あまり期待はしてないけど、ないよりはマシ。とりあえずそこを目的地としましょうか。

あぁ、そういえば前回の続きがありましたね。

そも魔術とは広意の言葉であって、マナ、いわゆる魔力を用いて非現実的な事柄、有り体に言えば奇跡を起こす術のことを言うの。

基本的には等価交換であって、魔力なきところに魔術は生じない。
有から有を生み、生じる結果も制限がある。起こせないモノは起こせない。当然ね。

私の魔術は皆さんが最も想像しやすいであろう、「元素使い」と言われるモノ。いわば自然干渉系魔術。
属性マナを触媒とすることで例えば発火、放電などなど、魔力そのものをエネルギーとして放出するタイプの魔術。
魔力の量と質がモノを言う、実力がそのまま結果に出ちゃう振れ幅の大きい分野。
割と燃費の悪い非効率なタイプではあるんだけども。
あれだけの魔力放出、結構立派な魔術回路持ってるのよ私。

似て非なるものとして「錬金術」があるんだけど、こちらはどちらかと言えば化学に寄ったモノなの。
例えば、同じ発火でも「錬金術」の場合はエネルギー源があるわけ。
助燃性物質，まぁ有り体に言えば酸素とかの存在下でエネルギーを与えると，ってなわけ。
放電を起こすにしてもイオン性の分子を分解して電子を生じさせ、それを上手いコト収束させて、とか。
単純にポジトロンな使い方もあるみたい。
その調合やきっかけに、魔力が用いられる、って感じかな。
錬金術の根幹は「モノづくり」だから、物質合成だとか精製にも優れていて、結構便利屋だったりもするわけで。
魔力効率はいいけど、環境に左右されやすく、また性能にも制限があるのよね。

魔術と分類されるモノには他にも、「強化」「結界」「召喚」「具現投影」など他にもたくさんあって、得意分野は人それぞれ。
別分野に手を出してみたら実はそちらの適性があって、とかもザラじゃなかったり。

まぁ、基本的には魔術回路の根幹は家系に左右されやすいから、変に変わってくるってのはレアなケースだったりするモノだけど。

ま、一応こんな感じだけど、正直誰に向かって話してたのかも謎な状況。
もーこちゃんはせわしなく動き回ってるし、蝶子ちゃんはお昼寝中だし。

暇だったのねきっと。

―――で、もーこちゃんが竈馬見つけてきたみたい。
さすがというかなんというか。

あぁ、それと。

正直に言うわ。

こんな感じになってすごく反省し後悔しております（ぁ
もうしません許してください。