【船室の机の上。簡素なノートに、日々の何がしかが綴られる】 ＜○月○日/晴れ、午後から曇り＞ 探索協会の最先端拠点に到達。 店頭にはこれまで見た事の無かった品も揃っている。購入は、少し様子見。 そしてどうやらここから先は、協会の保っていた秩序も届かぬ場所となるらしい。 探索者を襲う無法の連中も混ざり始めるとか… 今しばらくここを探索する事にしたものの、行動にはこれまで以上に注意が必要だろう。 万一セルバに何かあったら。俺にとっては今度こそ、何より取り返しのつかない事になるだろう。 自分の持つ何を失おうとも、それだけは。 当のセルバはといえば、海の中に居たがる時間が日に日に増している気がする。 あれは単に宝探しや未知の物への好奇心というだけではなく、もっとこう…、 （わずかにインクの溜まった跡。走り書きの様に） 夢を見たのは、このせい？

ヤトはアイテムNo.9 シェルボックス（低） を使用した。

	穏やかな海《セルリアン》

穏やかな波、暖かい水温。太陽の光を透かし、キラキラと輝く水中に、
光とともに舞うように鮮やかな熱帯魚達が珊瑚礁に集まる海域。

この世界の窓口である探索者協会からも程近いこの場所は、
色々なところから集まってきたバカンス目的の観光客や、
これから冒険に挑もうとするものたちで賑わっている。

比較的凶暴な生物もいない、穏やかな、冬でも温暖の海である。

ここ、最先端探索拠点を越えてしまえば、そこはもう未開の海だ。
ヤト達のような探索者たちがどんどん先へ進めば、
後々海底探索協会が、このような拠点を設けていくのだろう。

この先はどんな危険が待ち受けていても不思議ではない。
誰も踏み入れたことのない場所なのだ。
準備を怠らず、慎重に進むといい。

どのような生き物が居るのか、どのような未知が、はたまた宝が眠っているのか。
それはこの先へ自ら進んでいく者にしかわからないのだろう。

海は、まだまだ先へと広がっている。