「それでは皆さん、また来週～！」 　一方は水面へ、もう一方は海底へと退散していく魔物（？）を見送り、藍は遺跡の入り口に降り立った。 「今の、魔物だよね？他の探索者じゃないよね？」 暖かな日光が降り注ぐ水面付近のほとんど点のような影に目を凝らしながら、何者かに同意を求めるようにつぶやく。もちろん答える者はいない。ここはセルリアンと呼ばれる遺跡群、様々なところから集まってきた冒険者で賑わう冒険の入り口である。多くの者は独り、ともに冒険する仲間を求めつつ遺跡の奥へ、奥へと進んでいくのだ。 「——ふぅ」 　不要な空気が泡となって昇っていく。改めて遺跡の入り口を目の前に、藍は感嘆の息を漏らした。海中に佇む巨大な遺跡は言葉にできないほど美しかったのである。この辺りは水温が高く、多くの珊瑚が、海藻が、生物が互いにその美しさを競っており、それらが人工物である遺跡を飾り立てているのであった。 　入り口付近の喧騒から離れ、遺跡の奥へと誘うための回廊を進む。この辺りはまだ潮流が入り込み暖かくはあるが、日の光が左右の壁に阻まれ自然物は少ないように見える。専門が違えば、このあたりも宝の山なんだろうなと意識の端で考えながら、藍は進んでいく。 　今はただ、行方不明の教授を探すことが彼女の目的であり、その他のことは目的が達成されてからで良いと考えていたのだ。 §　§　§ 「ただいま～」 研究室の床に魔法陣が出現し、その中心にアロハシャツを着た初老の男性が現れる。 「あら、おかえりなさい。早かったですね」 「うん、まぁ、僕は協会側だからね。はいお土産。行く回数は多いけど、向こうに滞在する日数は少なくて良いの」 「あ、ありがとうございます。それじゃ、須川さんに言われて戻ってきたのですか？」 「須川君？いや、向こうでは合わなかったけど……彼女もテリメインに？」 「ええ、先生に課題を見てもらわないといけないからって、つい先日」 「ふ～ん。あ、ほんと、書置きと課題がある。あの子も研究のことになるとまじめだねぇ」 「先生が適当すぎるのではないですか？」 苦言と共に机の上に飲み物が置かれる。初老の男性はそれに一度口をつけると、藍の課題を三度程パラパラと流した。 「まぁ——、僕が適当なのは性分だからさ、今更治らないよ。うん、よく書けてる。これは僕のほうで少し直して提出しておくから、君は須川君のテリメイン探索の申請を出しておいて」 「わかりました。それでは、後ほど」 そういうと、事務員風の女性は部屋から出ていく。それを見送って初老の男性は長い溜息を吐き出す。 「君みたいな良い子でも、ただ若いってだけで上は認めたがらないのさ。僕のエゴを押し付けてしまうようで申し訳ないけど、君が戻ってくる頃にはきっと何もかもが変わってるはずだから」 椅子をくるりと回して、窓の外を見る。窓には魔法で映し出されたテリメインの美しい景色が広がっていた。

	穏やかな海《セルリアン》

穏やかな波、暖かい水温。太陽の光を透かし、キラキラと輝く水中に、
光とともに舞うように鮮やかな熱帯魚達が珊瑚礁に集まる海域。

この世界の窓口である探索者協会からも程近いこの場所は、
色々なところから集まってきたバカンス目的の観光客や、
これから冒険に挑もうとするものたちで賑わっている。

比較的凶暴な生物もいない、穏やかな、冬でも温暖の海である。

遺跡探索

藍は、この世界の探索者としての一歩を踏み出した。
海底に沈む遺跡の探索——。

誰もがこの海の、この遺跡から冒険の一ページを刻み始める。
とはいえこの辺りはまだまだスタートライン。

もっとこの世界に眠る、謎や宝や未知の生物を目にしたいと願うなら、
このセルリアンの遺跡を抜け、さらなる海域を目指すといいだろう。

海はまだまだ遠く、広がっている。

穏やかな潮の流れに、時に身を任せ、時に原生生物を相手にし、
確実にテリメインの探索へ進んでいた藍は、
前方に大きな泡に包まれたドーム状の建物を発見した。
近くの岩に、建物の名前が彫られているのを確認できるかもしれない。

	テリメイン最先端探索拠点

……どうやらここが、海底探索協会の最先端拠点らしい。
これよりドームから先は、いよいよ未知なる海域が待っているのだろう。

誰も見たことのない財宝。
誰も発見したことのない未知なる生物、海底遺跡。
己の力をつけるため、願いを叶えるため……。

様々な目的を胸に秘め、各地から集まった探索者たちは旅立っていく。

テリメイン最先端探索拠点は、そんな夢を秘めた冒険者たちに、
最先端のスキルストーンやチューンジェムを揃えて販売している。

この拠点より先は、海底探索者協会の目が届かない海域だ。
【海賊】と呼ばれる者たちに襲われる危険性もあるかもしれない。

未知なる海域へ足を踏み入れる前に、ここで十分に準備をしてもいいだろう。

藍は周辺を探索…………。

焼ナマコを手に入れた！

藍はSSシェルボックス(低)を購入した。

藍はSSシェルボックス(低)を購入した。

藍はSSシェルボックス(低)を購入した。

藍はTGシェルボックス(低)を購入した。

藍は魔力を訓練した。
藍は魔力を訓練した。
藍は魔力を訓練した。
藍は精神を訓練しようとしたが、EXPが足りなかった。
藍は器用を訓練しようとしたが、EXPが足りなかった。

つるはし に 魔導力強化 を実行！
つるはし の 魔導攻撃力 を 1回強化した。

藍はアイテムNo.8 ジェリーフィッシングを私有化！

目的の決定